内容説明
世界との対決から生まれた批判精神とユーモア、そして豊かな知性にささえられた、みずみずしく多彩な抒情。比類なき詩人としてのブレヒトの驚くべき全容を不世出の名訳で伝える決定版。
目次
１ ベルトルト・ブレヒトの家庭用説教集
２ 詩 １９１８‐１９３３
３ 歌、詩、合唱
４ 詩 １９３３‐１９３８
５ スヴェンボルの詩
６ 詩 １９３９‐１９４８
７ 劇作と映画からの歌
８ 詩 １９４８‐１９５６
感想・レビュー
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ロビン
18
ドイツの劇作家、詩人であるベルトルト・ブレヒトの詩集からその精華を収めた一冊。皮肉や諷刺が効いた作品が多いので書かれた時代背景など解説を必要とすると思うのだが、訳注が充実しておらず、なま理解で読んでしまった感がある。ブレヒトは共産主義者でありまた反戦・反ナチスの作品を書いているため、ナチスは彼の著作を焚書の対象とした。平易さと直截さ、かつ機知に富んだ表現を特徴とするが、飾り気のなさや内容の散文性が過ぎてやや美的な面で物足りなさを感じるところもあった。だが被抑圧者の声となったその闘争と詩業は偉大である。2020/07/04
