内容説明
文明は、性の抑圧をもってはじまる―歴史を動かす最も重要な要因として性=セックスをとらえ、性を不当に無視してきた従来の歴史認識における欠落と盲点を鋭く衝く新しい歴史観を提唱して、フーコーの『性の歴史』の登場を用意した、古典的名著。
目次
第1の書 伝統の形成
第2の書 伝統の発展
第3の書 伝統の起源
第4の書 現在と未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本正行
79
ハードカバーの分厚い本、小さい字でたくさん書いている。最初は難しかった、内容とは別に、興味や関心が薄れつつあった。図書館への返却が気になって、後半は一日二日で読み終えた。理解したとは言えないが、それなりに著者・訳者の意図は理解、賛同した。歴史、特にヨーロッパでの人々のエロス、万人それぞれのものだが、あまりに広範囲、政治や宗教その他諸々の状況、なるほどと思わざるを得ない論理と分析である。性欲は、すべての人間の関心事、必要なことである。源泉である、知っておきたいとは思う。ただ、その扱いがむつかしい。2024/02/11