内容説明
２０世紀、最も激烈に世界と闘い、いまだ来るべき巨星でありつづけるアルトー、その思考を爆発させた奇跡的な後期テクスト群をはじめて集成。メキシコのタラウマラ族との出会いを通じた極限的な実験の記録にして代表作のひとつ『タラウマラ』、身体の地獄めぐりのような試練をしるす『アルトー・ル・モモ』はじめ重要テクストを収録。
目次
タラウマラ
アンリ・パリゾーへのロデーズからの手紙
１９４４年 ロデーズの小品三篇
英文作品の翻案五篇
覚書―１９４３年～１９４４年
インディオの文化
此処に眠る
ピーター・ワトソンへの手紙
著者等紹介
宇野邦一［ウノクニイチ］
１９４８年生まれ
鈴木創士［スズキソウシ］
１９５３年生まれ
岡本健［オカモトケン］
１９５９年生まれ（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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月
6
身体（物体）のあるところに精神は発生するが、精神と身体が同時に生じるにしても、身体と精神は相互依存しない。アルトーの病(精神)は肉体の病がしばしば精神の試練となる以上に、ある本質的な問いの過程として、実験、試練として生き続けた。精神との関係、一体何故、身体は「器官なき(身体)」ものであらねばならないのかと・・。2018/07/08
未羅
0
体験をそのまま言葉に照射しようという、根源的ながらも絶望的な情熱に憑かれたアルトーの苦悶と探求の爪痕。適切な言葉を探す為に言葉は意味を超えて変容を重ね、ついには音韻とリズムを創造するに至る。体験を言葉に、言葉を体験に辿り着かせようとした永遠の過程。2012/02/01
