内容説明
悲劇的なもののラジカルな洞察によって鮮烈な光芒をはなつ論文群。誰よりも手紙を信じた詩人にのみ書きえた比類なき文学的達成でもある書簡群。
目次
論文
書簡
ドキュメント
解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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哲学書簡体小説「ヒュペーリオン」の作者ヘルダリーンの論文集、書簡集が収められています。前半の論文集はあまりにも晦渋ですが、書簡はまさに素の、とても誠実で人懐っこいヘルダリーンを知ることが出来ます。究極のラブレターであるディオティーマ書簡が最も有名だと思いますが、早く牧師職についてほしい母親を、詩人として身を立てたいヘルダリーンが書簡で説得するなど、正に個人を知ることが出来るドキュメントです。又ゲーテ、シラーといった当時の文学界の頂点がヘルダリーンの詩について意見を交換している書簡も収録されており豪華です。2016/02/21