河出ブックス
帝国のオペラ―“ニーベルングの指環”から“ばらの騎士”へ

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624990
  • NDC分類 766.1
  • Cコード C0373

出版社内容情報

ワーグナーという怪物の登場以降、ドイツの音楽家たちはこの超えられない壁に懊悩する。ドイツ帝国成立期の音楽家たちの苦闘を描く。

広瀬 大介[ヒロセ ダイスケ]
1973年生まれ。音楽評論家、青山学院大学文学部准教授。日本リヒャルト・シュトラウス協会理事。専攻は20世紀前半のドイツ音楽史。著書に『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』がある。

内容説明

19世紀、ヨーロッパ音楽界に突如現れたワーグナーという怪物に世界は心酔した。しかしこれ以降、ドイツの音楽家たちは、この決して超えられない壁に懊悩することになる。時代はドイツ帝国成立期、まさにドイツがヨーロッパの列強とならんとする頃。大国へ、軍事国家へと舵を切るドイツの歴史を背景に、リヒャルト・シュトラウスをはじめとした音楽家たちの苦闘を描く。

目次

序章 バイロイトの長い坂
第1章 一八七六年、バイロイト音楽祭開幕の衝撃
第2章 “パルジファル”とワーグナー直系の弟子たち
第3章 リヒャルト・シュトラウス、オペラへの道程
第4章 フランス・イタリアオペラの動き
第5章 “サロメ”から“ばらの騎士”へ
第6章 ドイツ帝国の夢の終わり

著者等紹介

広瀬大介[ヒロセダイスケ]
1973年生まれ。音楽評論家、青山学院大学文学部准教授。日本リヒャルト・シュトラウス協会常務理事・事務局長。専攻は20世紀前半のドイツ音楽史。音楽誌への寄稿、演奏会やCDの曲目解説、オペラ字幕、ラジオ出演などの活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どら猫さとっち

4
ワーグナーを前半に、リヒャルト・シュトラウスを後半に、ドイツオペラの隆盛期から衰退までをたどった音楽クロニクル。ワーグナーの偉大さに悩まされ、それでもなおオペラ作品を発表した作曲家たちの苦闘。歴史や時代に揉まれながら、独自の音楽世界を築き上げたのは、やはり才能の力なのか、時代の思し召しなのか。オペラの在り方が変わることうけ合いである。2018/01/07

trazom

1
ワーグナーからリヒャルト・シュトラウスへの流れがよくわかる音楽本であるが、この本では、その音楽の内容もさることながら、その音楽が出現した当時のヨーロッパの歴史が丁寧に描かれていて、勉強になる。ヴィルヘルム2世の登場とビスマルクの失脚がドイツにもたらしたもの、プロイセンとバイエルンとの関係、バイロイトの絶妙の位置、ドイツとフランスとの関係などが、「帝国のオペラ」を生み出す政治的背景として重要であることを実感する。2017/02/01

沖縄電鉄社長

1
ドイツ・オーストリアの歴史の流れを背景に、巨人ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスを二本柱とした「ドイツ・オペラ」の歴史が描かれている。 特にリヒャルト・シュトラウスの初期からホフマンスタールとの共作によるオペラについて、新しい光を与えてくれる一冊。2017/01/07

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