河出ブックス
日本語にとってカタカナとは何か

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  • サイズ B6判/ページ数 209p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624426
  • NDC分類 811.5
  • Cコード C0381

内容説明

漢字・ひらがな・カタカナの三種類の文字を使い分けるのが日本語の特徴だが、カタカナはいったい何のためにあるのか、どのような機能を果たしてきたのか―奈良時代にまで遡って日本語の歴史をひもとき、多彩なエピソードをまじえながら綴るユニークな日本語論。

目次

第1章 日本語はかわいい!
第2章 “カタカナ”は疑似の文字
第3章 言葉と祈り
第4章 円仁とカタカナ
第5章 正しく読めるか
第6章 “カタカナ”と“ひらがな”の世界
第7章 南蛮渡来の地平線
第8章 江戸に言葉の花が咲く
第9章 カタカナ語論

著者等紹介

山口謠司[ヤマグチヨウジ]
1963年、長崎県生まれ。博士(中国学)。大東文化大学准教授(中国文献学)。大東文化大学文学部卒。フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メルセ・ひすい

5
15-161 サンスクリットでbodhiは「菩提」と漢字訳 元来「仏陀となった人が得る完璧な知識や知恵、あるいは啓示的な知性」なのだ。日本語の歴史の中でカタカナとは? 奈良時代まで遡る 外人が「日本語はかわいい!」って?? 空海とカタカナ誕生とは 「いろは歌」と「五十音図」はなぜあるのか 役割と誕生の経緯 漢字、ひらがな、カタカナの3種類の文字を使い分けるのが日本語の特性。しかし、カタカナはいったい何のためにあるのか。 その歴史と機能をエピソードをつづる、日本語論2012/06/25

小島輝彦

4
面白かった!

wang

3
カタカナあるいはカタカナ語(外来語)が歴史のなかでどのように扱われていたのかの諸々。メインは平安末の天台宗草創期の歴史。サンスクリット語や中国語を発音するために作られた切韻辞書で当時の日本語の発音がわかる部分が特に面白い。またキリシタンによって書かれた日本語からも当時の日本人がどのように話していたのかが分かるなど外国語との関わりのなかで初めて日本語の普段の顔が記録されているというのが興味深い。2012/08/13

kozawa

3
読み物として一定の面白さがあるからこの著者の他の本にamazonで好評が付いたりするのだろうし、まぁいいんですけど、一番終わりがけに「日本語はカタカナがあるから外国語を表記しまくれるのに中国語はできないの」的なことを言い出して頂きまして、ごちそうさまと言いますか。最初は最初でしょっぱなに出てきた綾波レイの全身絵ってどうして必要だったのかまったく理解できません。てか第一章が「フランスで日本の漫画が人気」から話を繋いでる的なアレなんだけど、このつかみは、えーっと、うーっと。2012/06/19

satochan

2
カタカナより、天台宗と真言宗の最澄と空海の話がおもしろかった。「〈カタカナ〉は、まさに、その柔軟性をもって外国語を受け入れ、日本の文化に浸透させる役割を果たしたのである。これなくしては、日本語はこれほどまでにおもしろく発展することはなかったであろう。〈カタカナ〉は、文化の最前線で戦う日本語の格闘家たちなのである」。外国語を受け入れて日本で活用していくには必要不可欠なんだろうなと改めて思う。2016/02/12

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