出版社内容情報
獄中で文字を学び、多くの著作を書いて処刑された「連続射殺魔」永山にとって「表現」とは何か。はじめて永山の「表現」のすべてと向きあいつつ、犯罪、死刑、そして文学を根底から問いかえす。
内容説明
一九六九年、「連続射殺魔」永山則夫は一九歳で逮捕、獄中で文字を学び、膨大な書物を読む中から、ノート『無知の涙』、小説『木橋』、『捨て子ごっこ』などを執筆して社会に衝撃を与えながら、一九九七年に処刑された。永山にとって「表現」とは何だったのか。その著作は何を問いかけるのか。そして永山の「使命」とは何か。はじめて永山の「表現」のすべてと向きあいつつ、犯罪、死刑、そして文学を根底から問い返す果敢にして真摯な試み。
目次
第1章 永山事件とは何だったのか(永山が起こした四つの射殺事件;逮捕された永山則夫 ほか)
第2章 夢のリミット?―遺作『華』の世界をめぐって(獄中と獄外のアイデンティティ;遺稿小説『華』のはじまり ほか)
第3章 表現者の「使命」―一九八〇年代の永山則夫(網走と永山則夫―「なぜか、アバシリ」をめぐって;「暗い疲れ」のリアリティ―「捨て子ごっこ」をめぐって1 ほか)
第4章 寺山修司と永山則夫―『反―寺山修司論』をめぐって(転機としての『反―寺山修司論』;永山と同一化する寺山修司 ほか)
第5章 模倣と逸脱、あるいはプロトコルとしての『無知の涙』(永山則夫における模倣と逸脱;詩の模倣からはじまった『無知の涙』 ほか)
著者等紹介
細見和之[ホソミカズユキ]
1962年、兵庫県生まれ。大阪府立大学人間社会学部教授。詩人、ドイツ思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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