河出ブックス<br> 読者はどこにいるのか―書物の中の私たち

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河出ブックス
読者はどこにいるのか―書物の中の私たち

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624013
  • NDC分類 904
  • Cコード C0381

出版社内容情報

文章が読まれているとき、そこでは何が起こっているのか。「内面の共同体」というオリジナルの視点も導入しながら、読む/書くという営為の奥深く豊潤な世界へと読者をいざなう。

【著者紹介】
1955年生。早稲田大学教育・総合科学学術院教授(日本近代文学)。夏目漱石から村上春樹まで、小説の斬新な読解に定評がある。受験国語に関する本も多数。『漱石と三人の読者』、『教養としての大学受験国語』など。

内容説明

私たちは本を読むとき、さまざまなことを期待している。その期待は満たされたり、裏切られたり、覆されたりする。そのとき、私たちはどういう読者なのか、どういう感性を持っているのか、そして、どこにいるのか―近代読者の誕生から百年。作品論・作家論、テクスト論、構造主義、ニュー・アカデミズム、カルチュラル・スタディーズ…文学研究と現代思想のトレンドの変遷を跡づけ、「内面の共同体」というオリジナルの視点も導入しながら、読む/書くという営為の奥深き世界へと読者をいざなう。

目次

第1章 読者がいない読書
第2章 なぜ読者が問題となったのか
第3章 近代読者の誕生
第4章 リアリズム小説と読者
第5章 読者にできる仕事
第6章 語り手という代理人
第7章 性別のある読者
第8章 近代文学は終わらない

著者等紹介

石原千秋[イシハラチアキ]
1955年、東京都生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程後期中退。現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授(日本近代文学)。夏目漱石から村上春樹まで、小説の斬新な読解に定評がある。受験国語に関する本も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

19
わかったようなわからないような2021/06/10

三柴ゆよし

11
「内面を書かなくても読者は内面を読み、内面の共同体を形成する。それが現代社会に生きる読者を拘束しているパラダイムではないだろうか」。読者論には疎いのでちぐはぐな読みをしている可能性も大いにあるが、「読者はどこにいるのか」という問いは、言い換えれば「私たちはなにをどのように読んでいる(あるいは読んできた)のか」という非常に重要な問題提起であるように思う。小説を「読む」という営為そのものが「異化」されていくような刺激的な論考だった。2011/07/31

リカステ

7
入門編として。それでもやはりまだまだ理解できないところもあるわけで、先は長いなと。この中に引用されている文献はきっと基本的なものばかりだろうに、全然読んでない……。教養って大事だなと思う。素直に、もっと勉強したいと思わせられた。文学理論って難しいけど面白い。2017/01/29

5
芥川龍之介、夏目漱石……ばかりか「きらきらひかる」や「容疑者Xの献身」についての言及がありおもしろい。流行憂鬱の解説で、檸檬がくるりと向きをかえた気分2014/03/21

よみこ

5
物語の構造を調べてみたくて、薦めて頂いた本です。所々難しくて読み飛ばしてしまった部分もありましたが、新たな発見の多い本でした。ここからさらに飛躍して学びを深めていけたらと思います。2014/02/24

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