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須賀敦子全集〈第1巻〉ミラノ霧の風景・コルシア書店の仲間たち・旅のあいまに

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  • サイズ B6判/ページ数 423p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309621111
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0395

内容説明

ミラノ霧の風景―須賀文学の魅力が凝縮した、不滅のデビュー作。コルシア書店の仲間たち―60年代ミラノの共同体を舞台に描かれる青春群像。旅のあいまに―未収録連載エッセイ12篇。深いまなざしで綴られる様々な出会い。

目次

ミラノ霧の風景(遠い霧の匂い;チェデルナのミラノ、私のミラノ;プロシュッティ先生のパスコリ ほか)
コルシア書店の仲間たち(入口のそばの椅子;銀の夜;街 ほか)
旅のあいまに(マリ・ルイーズ;ヴァレリー;インセン ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

OHNO Hiroshi

6
数十年後、ほとんど死んだ人々の人生のワンシーンを過剰なものを入れず再現する。ガッティのことを書いた二つの話は特に心を震わせる。みんな死んでしまったのだけど、あの時は、生き生きしていたのだった。2020/01/20

文学ラジオ空飛び猫たち

3
文学ラジオ空飛び猫たち第11回「ミラノ 霧の風景」須賀敦子著 ~記憶の中の人々~ 文学的なエッセイだと思いました。時間と記憶を扱っているのですが、時間が経つと出来事や人や街の印象が変わるのがとてもうまいです。文学的な要素を持ちつつ現実感のあるエッセイを書けるのはすごいと思いました。ずっと自分の記憶に残る人が誰にもいると思います。そういう人たちを言葉にしているのがこの作品だと思います。 ラジオはこちらから→https://anchor.fm/lajv6cf1ikg/episodes/11-eieg6d2021/12/20

Hiro

2
とてもいい文章で、一語一語に細やかな神経の行き届いた、しっとりとした味わいにまず打たれる。本書は1950年代から70年代にかけてイタリアに生活し結婚し現地の多くの人々とひと通りでない付き合いを重ねた著者の、静かだが心を揺さぶられるようなエッセイ集だ。多くは十数ページの作品だがどれも人の生き死にの鮮やかな印象をイタリアの街や自然のうちにみずみずしく描き出している。海外の文化の素養や滞在経験を売り物にして私たちを面白がらせ日本を批評する作家は多いけれど、著者は彼らとは一線を画す、孤高とも言える文学者だと思う。2023/02/15

OHNO Hiroshi

1
死んだ人。なにかと瞬間、ひとつの情景で、浮かび上がる人物像。 なにかに、つながりたいのだ。2015/04/19

ばん

0
「舞台のうえのヴェネツィア」「遠い霧の匂い」など、黎明の爽やかさを感じさせ、啼く鳥の声は楽しげだが、それは同時に夕焼けの哀愁でもある、味わいの深さ。エピソード的な構成が散漫とする気もしたが、時間を掛けて読むには反って良い。2012/04/11

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