出版社内容情報
自分にとって「灯台のような存在」と言い、「息もできないほど感動」した須賀。思想の核心を徹底的につきつめ不滅の輝きを放つ名作。
内容説明
『重力と恩寵』と双璧をなす主要作品。半世紀ぶりの新訳、空前絶後の決定版。
目次
手紙(洗礼を前にしたためらい;(承前)
出発について)
別れの手紙(精神的自叙伝;知的な召命;最後に考えていたこと)
論考(神への愛のために学業を善用することについての省察;神への愛と不幸;神への暗々裏の愛の諸形態;「主の祈り」について;ノアの三人の息子と地中海文明の歴史)
著者等紹介
ヴェイユ,シモーヌ[ヴェイユ,シモーヌ] [Weil,Simone]
1909‐1943。1909年パリ生まれ。激動の時代に34年の生を駆け抜けたユダヤ系フランス人女性哲学者。高等学校でアランの薫陶を受け、文学や現実に対する哲学的分析に才気を放つ。高等師範学校卒業後、高等学校の哲学教師として各地に赴任する。労働運動への参与、工場生活の経験、スペイン内戦参加などを通して、学識を現実のなかで捉え直してゆく。ペラン神父との出会いを通して、宗教とは何かを根本的に問い直す。両親とともにニューヨークに亡命するも、単身ロンドンに戻り、自由フランス政府のための文書『根をもつこと』を執筆中、肺結核により自宅で倒れる。十分な栄養を取らず、アシュフォードで餓死。戦後、ティボンの編んだアンソロジー『重力と恩寵』によりその名が世に知られ、ペラン神父編纂による『神を待ちのぞむ』に続き、作家・編集者のカミュの手で次々に著作が刊行される
今村純子[イマムラジュンコ]
東京生まれ。イメージの哲学、映画論。1998年、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2003年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。哲学DEA(ポワティエ大学)、学術博士(一橋大学)。現在、女子美術大学・白百合女子大学・成城大学・武蔵野美術大学・立教大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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