感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤベ
4
が、という言葉は明治では逆接の助詞だが、いつからか再度順接的な接続の機能を併せ持つようになったと思う。大正末生まれ以降の作家がよく使う印象の順接のが、は埴谷雄高の作品でも多用されていて予想通りだった。明治の漢文的な簡潔な文体に対抗する新たな文体を手に入れることは例えそれが達意を妨げるものだったとしても後進の作家の文学的命題だったと思うし文学界におけるある種の処世術だったとも思う。埴谷雄高の作品もそのような自己否定の美に彩られている。自分はソフィストのゴルギアスに同調するという宣言文はカッコよかった。2022/01/05
青龍
0
小説だけ2014/12/09