内容説明
1943年、ナチズムに席捲され、崩壊への道をつき進む緊迫した時代状況のなかで執筆された本書は、神の恩寵を信じ、孤高を生きた文化史家ホイジンガの遺書とも呼べる文化論の名著である。人類の未来に希望を託し、形而上的、倫理的深みから文化回復の可能性を問いかけた現代人必読の書。
目次
汚された世界(文化の言語概念;文化史的対照としての東と西;文化の上昇と衰退;最近の100年間における文化の喪失;回復への展望)
アメリカの精神(思考の合言葉;行動主義;社会を対象とする科学;新しい倫理;よき今日、よりよき未来;現在から逃亡するな;反形而上的姿勢)
ヴァン・エイクの芸術