出版社内容情報
世界史は、経済と軍事に強い民族が動かしてきた。その行動原理に迫りながら、彼らが覇権を握った過程を明らかにする!
内容説明
19世紀までは、民族の衝突、侵入で歴史が動いてきた。「農業民」の穀物を狙って大移動をする「遊牧民」、両者をつなぐ「商業民」の企みの中で文明は交流し、大帝国も築かれたのだ。歴史にインパクトを与えた10大民族の“パワーの源泉”や“行動原理”も見えてくる!
目次
第1章 なぜ近代に入って「民族」が重視されたのか
第2章 歴史を「三つの舞台」に分けて民族の動きを俯瞰する
第3章 第一の舞台 イラン人、ラテン人、アラブ人 西アジアと地中海で勃興し“歴史の基礎”を築いた3大民族
第4章 第二の舞台・前編 インド人、漢人 大穀倉地帯でハイブリッド化した2大農業民族
第5章 第二の舞台・後編 モンゴル人、トルコ人、満洲人 大草原から出て次々と帝国を築いた3大遊牧民族
第6章 第三の舞台 ゲルマン人、ユダヤ人 軍事と商業でグローバル化を進展させた2大民族
著者等紹介
宮崎正勝[ミヤザキマサカツ]
1942年生まれ。東京教育大学文学部史学科卒。筑波大学附属高校教諭、筑波大学講師、北海道教育大学教授などを経て、現在は歴史書の著書として活躍中。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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skunk_c
47
一読すると確かに「分かりやすい」ように思えるのだが、そこが曲者。そもそも民族とは何かという点が極めて曖昧で、しかもヨーロッパ系のそれとアジアのそれを見るときに、その「くくり」に差があり、しかも著者が意図的に使い分けているように思える。つまり著者の創作した「民族」で恣意的に括って歴史を記述している感が強いのだ。しかも単純な誤記を除いてもおかしな記述が多すぎる(本に20ヶ所ほど折り目が入った)。特に地理的な記述はひどい(エチオピアの雨季の原因をモンスーンとする説は寡聞にして聞かない)。お薦めできない。2021/02/25
fseigojp
10
宮崎正勝 初読書 教師出身だけあって俯瞰的記述がうまい 2022/11/03
わたお
9
人類を農業民、遊牧民、商業民に分けて、どの民族がどこに属するか振り分けることによって世界史の大まかな動きがよくわかった。2021/11/07
funkypunkyempty
2
★★★★ 図書館本だったが買う。世界史関係の本を読むときに、そばにあるといいなと思える1冊。2021/03/26
ひろこ
0
内容と文章量と掘り下げが絶妙だった。すき間時間に1週間かけて読んだ。章がわかれているので、飛び飛びに読んでも内容がわかる。おもしろい本だった。世界史の流れがわかっていると楽しめる。各民族についてはもっと掘り下げてもいいと思うが、そうなると冗長になるかも。新書としてちょうどいい読み物だった。2022/05/17