内容説明
感染症の恐怖から人類を救った、抗生物質。しかし、この“魔法の薬”が私たちを脅かす「耐性菌」を生みだしてしまった。医師、製薬メーカーの苦悩と挑戦、求められる患者の意識改革…。細菌の逆襲に、人類はどう立ち向かっていくべきか。細菌との闘いの最前線をリポートする話題作。
目次
プロローグ 「耐性菌」の恐怖はじつは予見されていた
第1章 効くはずの薬が効かない…
第2章 抗生物質の発見、耐性菌の登場―感染症から人類を救った抗生物質の光と陰
第3章 「広域抗生物質」をめぐる功と罪―製薬メーカーが陥った“夢の万能薬”の落とし穴
第4章 抗生物質にどこまで依存するか―使うか使わないか問われる医師と患者の自覚
第5章 世界第二位の抗生物質大国・日本の現状―はたして院内感染はくい止められるのか
第6章 世界中の弱者が狙われる―消えかけた結核菌が逆襲を始めた…
第7章 食肉に潜む耐性菌で、ついに死者が―家畜への抗生物質の投与が新たな恐怖を生む
第8章 私たちは細菌の逆襲を制止できるのか―理想的な抗生物質開発への挑戦
エピローグ 21世紀、感染症の脅威を克服するために
著者等紹介
宮本英樹[ミヤモトヒデキ]
1965年生まれ。東京大学法学部卒業後、NHK入局。91年よりNHK新潟放送局。『50年目の真実』で「地方の時代」優秀賞。95年より報道局番組部で「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」などを担当。主な番組に、『突入~ペルー日本大使公邸人質事件』『アメリカと中国』など。著書に『突入』(共著、NHK出版刊)
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