内容説明
春風桃蕾を吹いて紅唇まさに綻びんとする爛熟・豊艶な女子学生と血潮高鳴る若者たちがくりひろげる性の饗宴。女同士入り乱れての愛肉の乱舞もあれば、一人の男をめぐる四人の女子学生のあられもない愛欲模様もある。年上の人妻と駆け落ちして愛の巣を構える若者もあれば、美少年を引き入れて若い血に酔う人妻もある。流麗な筆が描く転々極まるところなき恍惚境。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
駄目男
3
結局これは今日で言うところのエロ小説で全編、殆どが交合の描写で貫かれている。佐藤紅緑の筆に為るものかどうか分からないが初出が大正初期とも昭和初期とも言われ、とにかく戦前の執筆には違いなく文体が肩苦しい。その分、格調高い表現になっているが、何れにしてもかなりキツイ性描写には違いない。原本の奥付には「1929年7月10日発行」巫山房なる出版社から発行とある。しかし、29年9月1日に「乱れ雲新説」において出版は大正初期で巫山房版は、それを底本として復刻という説が飛び出した。無論、私に真偽が分かるはずもないが。 2018/04/23
あにこ
1
すっごいばかばかしくって、おもしろい。主人公だとかストーリーだとかそんなものはない。章の中で描写の視点が突然変わることさえある。ただセックスだけは気合が入っている。全てひっくるめて「なんじゃこりゃ」感がすごい。2017/12/16