河出文庫
面白半分

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309472898
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0136

目次

馬鹿とはいかん
むしろ悪を勧めよ
生理学上の難問題
遊女と色気
古今奇譚と語源の怪
日本風俗罵倒録
新聞と広告の内幕話
アメリカ様

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんちゃん

10
書きたいだけ書きまくって生きてきた外骨をもってしても、老いには勝てず、戦時中の厳しい言論統制に反駁する気力は残っていなかったらしい。敗戦と共に言論の自由が得られたことは何よりも嬉しかったようで、民心が揺れ動く終戦直後に早速「アメリカ様」と言って憚らないのは外骨らしい。2014/11/09

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

10
宮武外骨の雑文集。今なお面白い。実に多彩なパターンで書いている事に驚く。私にもし才能があれば、外骨の紹介する奇談からのインスピレーションで時代小説とか書けるのではなかろうかと妄想する。外骨は反権力で攻撃的な事も書くが、基本的には子供の様な好奇心であらゆる事を面白がっている。『過激にして愛嬌あり』の愛嬌というのはこれだろう。外骨本をもっと読みたい。香川県は宮武外骨記念館を作るべきだ。2013/03/09

海恵 ふきる

9
宮武外骨は、江戸〜昭和(!)の激動期を生き抜いたジャーナリストであった。そして、生一本の変人でもあった。生涯で数多くの雑誌を発行した彼の文章は、痛快でユーモアに溢れており、反骨精神の塊だ。腐敗した軍閥や政府を決して許さず、鋭く風刺しまくる。また、風俗や医学を研究する博覧強記な人物でもあり、面白おかしい語り口からは知性が垣間見える。文章のレイアウトや挿絵等ビジュアル面も見ていて楽しい。政府から何度発禁処分を食らっても、投獄されても、彼の雑誌を待つ読者が大勢いたことにも頷ける。2020/08/02

momonnga

4
面白かった。昔は新聞に求婚の広告を載せられたらしい。新聞に書かれてある条件を嘘っぱち、本当にそうならとっくに結婚している筈だと問答無用でバッサリ切っていく外骨先生。日本は男尊女卑ではなく女尊男卑だとの主張も面白かった。日本はマイナスな漢字を先にプラスの意味は後に書く。裏表、後先、女夫、貧富。後に来るものの方が尊ばれてるらしい。遊女の話も当時の風習が知れて面白かった。雑誌を創刊しては廃刊、発禁になったり逮捕されたり中々クレイジーな生き方。本当に文章を書くのが好きだったんだなぁ。2019/08/21

まふ

1
痛快。自分の先生みたいな男がいた。ただしこちらの方がホネがある。投獄4回、筆禍十数回もの猛者。考えることが面白い。人を小ばかにしている。それでもちっとも憎めない。意表を突く発想が面白い。宮武外骨とは何者?この男に興味が沸いてきた。2001/05/07

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