内容説明
「西遊記」に登場する白い鸚哥にかねがね関心を抱いていた著者は、西洋の古地図の中にそのイメージを発見し、十六世紀の東西文化交流史の一端を探り、ついで関心は古地図とパラレルな関係にあった星座図のなかの鯨座にいたり、話題は龍との関係性に及ぶ。そして龍から博山炉へ…。イメージがオブジェが連鎖し、円環する博識あふれるエッセイ集。奇想の博物誌。
目次
白い鸚哥
鯨座の尾
龍と博山炉
北斗の城
天子の動物園
「ディー判官もの」の作者
金属動物
人工洞窟
ひょうたんの宇宙
仙界とポルノグラフィー
煉丹術ドラマ
悲劇のウロボロス