内容説明
性愛をめぐる女の性に関する神話も、男の性に関する神話もほぼ解体された今、身体とセクシュアリティは「本能」と「自然」から切り離され、歴史と文化の対象となった。「関係の技術」としての性愛、「他者とつながりたい欲望」としての性愛をいかなる言葉で語るべきか。近世から近代、戦後から現代、そして近未来まで、六人の知性と語りつくした性愛をめぐる対話篇。
目次
遊女と地女―江戸の性愛考(田中優子)
女と文明―女性と家族の地殻変動論(梅棹忠夫)
性の境界領域へ―現代の病理とナルシシズム(木村敏)
男を捨てよう―日本の女と男はどこへ行くのか(石川好)
性愛のディスクール―受動性の快楽の行方(植島啓司)
見果てぬ夢―対幻想をめぐって(森崎和江)
メタ・ディスクール=性愛論