河出文庫<br> 世界の歴史〈9〉ヨーロッパ中世

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河出文庫
世界の歴史〈9〉ヨーロッパ中世

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  • サイズ 文庫判/ページ数 390,/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784309471686
  • NDC分類 209
  • Cコード C0122

内容説明

西欧文明の本質をその形成期にもとめ、独自の史観で追求する「全体」としての中世像。

目次

ヨーロッパ人というもの
苦悩するゲルマン
後進地ヨーロッパ
ドライな封建制度
国王は選挙で
権威と権力の分離
キリスト教の定着
人工の生活を求めて
騎士道精神
十字軍の時代
王権の伸張
論争と耳学問の大学
苦難を越えて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

6
中世ヨーロッパのお勉強に読んでみた。トマス・アクィナスというかスコラ学のくだりを読んでて思ったけれど、キリスト教と紀元前でのアリストテレスの哲学とをカップリングさせる必然性ってかなり恣意的なものなのではないかしら。世界を語るアリストテレスのお勉強に酔っぱらった西欧人が、その酒精というかノリに任せて、われらがキリスト教的世界観と接着させれば、教義ないしは世界を説明する認識機構はより明晰になるんじゃないかと考えたって印象を受けた。他には西欧にも「聖戦観念」という中華思想的なものがあったことに感銘を受けたり。2015/06/16

misui

5
ゲルマン民族の大移動からルネサンスまでの概説書としてとても面白かった。カノッサの屈辱の時の皇帝の心境を考えるとドキドキするな~!2019/12/02

新父帰る

5
時系列的に論じる概説書というより、著者の関心のあるテーマに沿って著述したヨーロッパ中世の入門書。勿論此処でのヨーロッパとは西ヨーロッパのこと。言わばヨーロッパ形成史だ。ヨーロッパ文化がゲルマン文化、古典古代文化、キリスト教文化の融合であるならば、日本文化もやまと文化、中国古典文化、仏教文化の融合である点でその形成過程が似通っているところは興味深い。古い書でだが本書ではゲルマン人の民族と社会が比較的詳説され、またキリスト教が定着するまでの過程が分かりやすく解説されている点に好感を持った。とても読み易かった。2018/02/20

淡雪

4
この本の一番大事なところは「国際関係とは要は本来閉じた世界であるヨーロッパ内部でのみ通用するものであり」「19世紀後半になっても国際法を東洋諸国に適用することに否定的な議論が国際法学者がしていた」ことだろう。法学でいう部分社会としてヨーロッパを捉えることで正しく中世というものを捉え、その現代における意味がみえてくる。2022/02/28

牧神の午後

4
ヨーロッパ中世の成り立ちからその滅びーというか大航海時代やルネサンスの幕開けまで。農業革命による生産性の向上やキリスト教の浸透・受容による支配体制(王権と法皇制)の確立、封建制と身分制、後のフランス革命に至る全国三部会の収拾、とにかくトピックだけあげると散漫なんだけど、著者の想いが貫かれていて、まるで小説を読んでいるかのよう。シリーズでも一番読んでいて「愉しかった」。2019/05/07

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