内容説明
都市国家を確立し、政治と人間主義の間に揺れ動く古代ギリシア人の理想と現実。古代ギリシアの画期的全史。
目次
ギリシアへの道
エーゲ文明
ギリシア世界の黎明
大植民運動時代
ペルシア時代
自覚する市民たち
ペリクレスの時代
スパルタとアテネ
ポリス社会の衰亡
世界帝国への野望
さまえよるギリシア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
孤独な読書人
9
古代ギリシアの大まかな通史を振り返ることができる。2016/08/22
牧神の午後
4
ミケーネ文明、トロイヤ戦争、ポリスの成立など世界史の最初の方で習うが故にメジャーなトピック。そしてマケドニアの勃興とアレクサンドロス大王の東方遠征と彼の死による帝国の分裂とギリシャの没落。ここいらの歴史はローマの興亡、フランス革命と並んで何度読んでも面白い。2018/01/15
じょあん
2
ギリシアへの人の到来からローマによるヘレニズム諸王国の征服まで。中公の新版などではギリシア・ローマで1冊だったため分量が少なかったが、こちらはギリシアだけで1冊なので、その分、ペロポネソス戦争あたりまでは詳しい。もちろん中公の新版に比べてかなり古い本なのは考慮する必要はあるが、古代ギリシアに関する基本的なことをおさえるにはちょうど良い本だと思う。ヘレニズム諸王朝以降が駆け足になるのはこの手の概説では宿命か……ギリシア古典文学にも触れたくなってくる一冊。2023/03/07
misui
2
エーゲ文明が気になるがわかっていることは少なそうな。アルカイック文化はエジプトの影響による。2020/01/05
Hiroshi
2
へブライズムに対するヘレニズム。西欧文明の2大源流の1つ。エーゲ海のクレタ・ミケーネ文明から始まり、ドリア人の侵入によるイオニア・ドリア・アイオリス人のギリシャのポリス国家の出現。海洋国家で革新的なアテネと内陸国家で保守的なスパルタ。経済規模で桁が違うペルシャに勝利し黄金期へ。デロス同盟を思うがままにしたアテネは同盟国の反感を買いペレポネソス戦争へ。疲弊によりアレキサンダー大王がインド迄の大帝国を作り、死後分裂した国の1つプトレマイオスのクレオパトラの死で終わる。ポリスの衰退は、個人主義の始まりでもある。2015/05/18