出版社内容情報
「ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所」シリーズ第二弾! 史上もっともうさんくさい探偵が謎解きを挑むのはなんと「神」!
ダグラス・アダムス[アダムス,ダグラス]
著・文・その他
安原 和見[ヤスハラ カズミ]
翻訳
内容説明
「あらゆる謎を万物の関連性から解きほぐす」私立探偵ダーク・ジェントリーは、寝坊して依頼人との約束に大遅刻。慌てて向かった屋敷に待っていたのは、レコードにのった依頼人の生首だった!『銀河ヒッチハイク・ガイド』のダグラス・アダムスが生んだ傑作、抱腹絶倒の奇想ミステリー第二弾。今回の相手は、なんと「神」です。
著者等紹介
アダムス,ダグラス[アダムス,ダグラス] [Adams,Douglas]
1952‐2001年。英国ケンブリッジ生まれ。1978年BBCラジオドラマ「銀河ヒッチハイク・ガイド」脚本を執筆。翌年、この脚本を小説化した同名書が大ベストセラーとなり、小説は全5冊のシリーズとなった。下積み時代、モンティ・パイソンの脚本に携わっていたこともある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tetchy
103
今回ジェントリーが挑むのは密室殺人。しかも相手は“神”?と、初っ端から飛ばす、飛ばす。相変わらずその内容は取っ散らかっており、どこに向かって物語が動いているのか、途中まではさっぱり解らない。本格ミステリと失踪人捜しと云う私立探偵小説の2つの要素が組み合わさったど真ん中のミステリ的展開と思いきや、早々にその期待を裏切るかのように人外の者が現れる。アダムスの逝去でたった2作で完結を迎えたこのシリーズ。こんなカオスな探偵小説を書き継げる作家はいないだろう。まさにワン・アンド・オンリーの探偵小説だった。2018/11/13
かとめくん
19
私立探偵ダーク・ジェントリーの今回の相手は何と北欧神話の神々。さすがに荷の重い所はありますが、鷲の正体だったり、冷蔵庫をめぐる一連の駆け引きだったり、相変わらずの奇想天外さ。加えて、病院の患者に対する対処法のくだりのダークさ。帰宅時のホラーな展開など、小技も効き、やっぱり面白いなあ。2019/01/17
けいちゃっぷ
12
いかにもダグラス・アダムズらしいというか何というか。 神さまも登場されたのなら、最後はドカンと爆発してくれないとね。366ページ 2018/08/17
浮遊
8
この世に偏在する万物全ては全体論によって解決できると前作で豪語していた若干胡散臭く取っ付きにくい印象を与えていた私立探偵ダーク・ジェントリー。しかし今回の相手は神。流石のダークも太刀打ちできず翻弄され、狂言回しに甘んじるほかない。可哀想な愛すべき探偵。疾風怒濤のドタバタスラップスティックで、急転直下に展開が移り変わっていくも、余韻はそこはかとなくもの苦しい。魂の夜よりも黄昏時のほうがよっぽど長く苦しく切ないことを、実感として認識しているからかもしれない。2018/03/24
スプリント
7
前作と探偵の立ち位置がまったく違っていて面くらいました。完全に狂言回しの役割になっています。神話世界と現実世界を絡めたハチャメチャのストーリーは楽しめます。2018/04/22