河出文庫<br> 戦場から生きのびて―ぼくは少年兵士だった

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河出文庫
戦場から生きのびて―ぼくは少年兵士だった

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309464633
  • NDC分類 936
  • Cコード C0198

出版社内容情報

ほくの現実はいつも「殺すか殺されるかだった」。12歳からアフリカの激しい内戦を戦った少年兵士が立ち直る衝撃的な体験の物語。

内容説明

戦争がどんなものかを知っていただきたい。戦争は問題を何も解決しない。日本は歴史的に、戦争の悲惨さを知っている―著者は日本の読者宛てに言葉を寄せた。12歳から15歳まで内戦の激しい戦闘に参加させられた著者が、立ち直るまでの衝撃的な体験を世界が初めてつづった感動の物語。数々の賞に輝き、多くの新聞雑誌が大絶賛した世界的ベストセラー!

著者等紹介

ベア,イシメール[ベア,イシメール] [Beah,Ishmael]
1980年、アフリカ西部のシエラレオネ生まれ。12歳で内戦に巻き込まれ、政府軍の少年兵士として前線の激しい戦闘に参加。1996年に国連のユニセフに救助され、国連国際子ども会議で演説。2004年、米国オバーリン大学卒業。現在、ユニセフ親善大使

忠平美幸[タダヒラミユキ]
早稲田大学第一文学部卒業。同大学図書館司書を経て翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

27
「壮絶」という言葉自体生ぬるく思える状況って…。ラップ好きな利発な少年がシェラレオネの内戦に巻き込まれ、家族を失い、生きるために兵士となって多くの人の命を奪う。その傷の深さ。彼はたまたまその経験を世界に向けて発信する機会を得た。リハリビを受け市民としての暮しを取り戻せた。でも彼の仲間はどうなった?「悪いのはあなたじゃない」そうだ。でも殺された人は誰を恨めばいいのか。人が外的な圧力によって他者の命を絶つことを強いられる状況、それが戦争だ。国家が殺人者になることを強いる。2度とそんなことは起こってほしくない。2018/08/11

ひさしぶり

22
紛争時の飢えと家族の喪失により食料を得るため兵士となる。家族の死に報復を強いる。精神錯乱を麻薬で誤魔化し殺人鬼となる。ユニセフが少年兵の保護をしリハビリを受ける。NYの国連会議でスピーチ、自国に戻り暫くすると軍事クーデター。単身隣国ギニアの大使館まで脱出。シエラレオネの少年イシメールの実体験。死と隣り合わせの銃声と血の匂いから逃亡する少年ら、要所ごとに金品を請求される脱国への道のり。ラップ音楽が好きな天真爛漫な少年に銃を持たせ戦闘員にさせるのはとても簡単。残念なことに紛争と飢えはとても結びつきやすい。2021/09/10

いると

3
シエラレオネの内戦で生き延びた少年兵の自伝。「カラシニコフ」にも書かれていたように利権を争う南米やアフリカの戦争では兵力を補うために少年に銃と薬を与え兵士にする。違うのはこの本は兵にされた少年が書いた自伝だということだ。多くの人々が殺されていく中で逃げて兵になり多くの人の手を借り普通の人になった彼が、生きている限り抱えていくしかない多くの痛みと苦しみと向き合い、兵に戻ること無く新しい生き方を選択したその強さに敬意を表したい。2018/07/18

中山りの

2
疾走感のある文章で流れるように情景が浮かんでくる。あまりにも悲惨なイメージが、どんどんぼくのなかに入ってくる。著者の感じた身体内の作用でさえも。 ふつうの状態では難しいようなことが、異常事態になると対応できてしまうこともある。難しくても、薬物を摂取して順応してしまう。 人間はその環境を選ぶ選択肢がないと不自由だ。選べたとしても、間違わないようにしないと、環境なんてすぐにこちらを呑み込む。2020/06/18

かりぐらし

2
ラップやダンスを友達と楽しむ利発な少年だった著者が、突如はじまった内戦のため否応なしに戦禍に巻き込まれていく。家族と死に別れ、生きるために兵士になった少年たちの心が麻痺していく経過が読んでいて辛い。保護された後も続くフラッシュバック。君たちのせいではないと言われても、誰のせいにも出来ない辛い現実。どうか子供たちが戦争に巻き込まれることのない世の中になってほしいと思う。2020/03/09

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