内容説明
小腹を満たしに、宇宙の果てのレストランへ行く途中、攻撃された“黄金の心”号。乗っていたアーサーたちは、離ればなれになってしまう。元・銀河大統領ゼイフォードと鬱型ロボットのマーヴィンが、とだりついた星で遭遇したのは!?宇宙を揺るがす迷真理を探る一行の、めちゃくちゃな冒険を描く、大傑作SFコメディ第2弾。
著者等紹介
アダムス,ダグラス[アダムス,ダグラス][Adams,Douglas]
1952‐2001年。英国ケンブリッジ生まれ。1978年BBCラジオドラマ「銀河ヒッチハイク・ガイド」脚本を執筆。翌年、この脚本のノヴェライズがベストセラーとなる
安原和見[ヤスハラカズミ]
鹿児島県生まれ
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感想・レビュー
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Tetchy
124
最初からぶっ飛んだ内容で読んでいる間はその訳の解らない展開に翻弄される。それは作者に鼻先を摑まれて、ぐるんぐるん振り繰り回されているような一種の酩酊感に似ている。小難しい形而上学的な論理を駆使して、実に馬鹿馬鹿しいことを説明しながらストーリーは進む。恐らくこれが英国人特有のユーモアなのだろう。書かれていることは高度でありながら、実にスケールが小さいのだ。アダムスの描く世界はこのように私の想像をはるかに超え、そしてするりと受け流す手応えの無さ、軽みを湛えている。彼のセンスを理解するにはもう少しかかりそうだ。2016/06/22
榊原 香織
103
独特のジョークに慣れてきたのか前作”銀河ヒッチハイクガイド”よりずっと楽しめました。 実存主義のエレベーターとか憂鬱症のアンドロイド、面白い。 理想の惑星が、亜熱帯の海岸で、ピーチバーが閉まる直前の土曜の午後が永遠に続く、というのがイギリス人の夢なのかな2021/01/29
MICK KICHI
36
ガイドブックにパニクるな!って忠告されても、徹頭徹尾シュールでシニカルなストーリーの連続には、主人公に同情したくなります。笑いつつなんですけど。 地球が手違いでとんだ事になり、偶然巻き込まれた仲間達と向かうのは銀河の果て!のレストラン。 無をレジャーにするテーマパークみたいな場所。 そこでまたもやアクシデント連続。 前作から続く究極の謎は一向に解決に向かわずに、次作へ… ダッシュ村の村長さん事、ゴムのアヒルも登場!2018/07/03
藤月はな(灯れ松明の火)
36
前巻、げらげら笑いまくったコメディの続編。期待を裏切らず、最初のお茶が欲しいのにお茶が再現できない機械に怒りまくるアーサー君と困惑する機械とのやり取りに図らずも噴出しました。そして相変わらず、鬱病こじらせまくりの言動で図らずも皆の命を救っているマーヴィンも笑ってしまいます。そして猫を愛する宇宙の創造者登場ですが、全てを憎みまくる不老不死者に対しての応答は中々、虚無主義のようでケセラセラ論で希望に溢れているよな・・・。最後は『ロビンソン・クルーソー』になるかと思いきや、お手上げ状態なオチにまた、笑いましたw2015/11/30
昼夜
32
前作を読んだのは約一年前だったので殆んど登場人物を忘れてたのでペースが上がらなかったけど、だんだん荒唐無稽になっていくのと同時に面白くなってきた。前半と後半のムードがガラリと変わっても根底にあるパニクるなは変わらずに物語は進んでいくのとアーサーの精神の強さは凄いと思う。2011/07/16