河出文庫<br> メグレ、ニューヨークへ行く

河出文庫
メグレ、ニューヨークへ行く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 245p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309462103
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

定年退職して悠々自適の生活をしているメグレのところに、アメリカの大富豪の息子が訪ねてくる。最近父親の身に異変が起こったらしい、自分といっしょにニューヨークへ行ってほしい、というのだ。ところが、ニューヨークに着いたとたんに青年は姿を消し、父親の方はメグレを避けようとする。青年の口車に乗ってアメリカに来たことを悔みながらメグレの捜査は始まる。

著者等紹介

シムノン,ジョルジュ[Simenon,Georges]
フランス最大の推理小説作家。1903年ベルギー生まれ、1989年没。1922年以降はフランスで作家活動をつづける。多作家として知られ、四百冊以上の小説を書き、約四千万冊が売れたといわれる。メグレはシムノンが創造した探偵で、パリ警視庁所属の司法警察局警視

長島良三[ナガシマリョウゾウ]
1936年東京生まれ。明治大学卒業(仏文学)。早川書房編集部を経て、現在フランス文学翻訳家。訳書として、「メグレ警視シリーズ」十数冊など多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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kthyk

16
パリ司法警察を退職し、ロワール州の谷間でメロン園芸家の生活をはじめたメグレ警部。単身ニューヨークを訪れ、新しいパイプを買ったが、結局は壊してしまい、持ち帰ることはできなかったという小説。リエージュ生まれのシムノンは保険のセールスマンの息子、母親は下宿屋を営んでいた。彼は学費もなく、本屋の店員が始まりで、十七才の時、ユーモア小説を書き、やがて兵役でパリに移住し小説家の道を歩む。1930年代にメグレを登場させた大作家。戦後は世界中を回り、10年間ほどアメリカですごしている。シムノンのアメリカ視線が興味深い。2023/07/16

bapaksejahtera

13
仏国から米国に移住した金持ちの息子で留学中の若者がメグレを訪ね、父親の手紙の様子等から気掛りとなり、米国迄同道してほしいとの依頼。若者の代理である公証人も要請に加わった事から、引退したばかりのメグレは承諾する。船でNYに到着した途端息子は姿を消す。続いて生ずる殺人事件。メグレは嘗ての知己連邦警察警部の手助けもあり奇妙な探偵を雇う等して私的捜査に掛る。資産家の父は若くして渡米した折二人組の音楽家として旅を回った事があった。その時生じた事件に基づく恐喝が裏にあった。現役メグレならこんな処理をする筈のない一件。2023/08/21

Ribes triste

11
メグレ警視シリーズ。警察を引退し田舎暮らしを始めたメグレの元に、アメリカの大富豪モーラの息子ジーンからの「最近、態度が急変した父に逢うので、ニューヨークへ同行してもらいたい」という依頼を受ける。到着直後のジーンの失踪。モーラと秘書のマクギルの不穏な態度。殺人事件の発生。異国の地でのメグレの捜査が始まる。どうなることかと思いましたが、メグレはやっぱりメグレでした。巻末のメグレとルイーズの結婚の顛末はほのぼのとしたいい話でした。2018/09/09

有沢翔治@文芸同人誌配布中

10
引退したが、富豪の息子から依頼を受けニューヨークへ旅立つ。しかし、依頼人はつくやいなや消えていた……。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51498044.html2018/06/07

たち

7
メグレ警視はもう引退していて、のんびりしていたのに、ジーンという金持ちの息子に無理やりアメリカに連れていかれてしまいます。やっぱり、メグレ警視はフランスが似合うな~と実感しました。アメリカ土産が何にもなくて、奥さんが気の毒でした。2016/05/04

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