内容説明
凍てつくような冬の夜、数千年の重みを背負わされた架空の町シュタットを舞台に、四人の登場人物が直面する、死刑執行という極限のドラマ…。デュラスが寓意と象徴の技法を駆使して、六八年五月革命の衝撃を、離散の民の自立性を保ったまま普遍的な存在にたどりつけるのか、というユダヤ人の悲劇的な問いかけに重ね合わせるように描き出した問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パラ野
11
閉塞感から始まり、ラストの不思議な解放感が読者にも謎な本。数年ぶりの再読だけれども、こんなに難解だったっけ? 会話が象徴的な単語を何度も繰り返しながら、意味を変えて行くのが面白い。自由という単語の転がり方が場面によっては、命令の遂行のみであったり、ヘーゲルの奴隷の法則みたいだったり。戯曲のような一冊。2014/07/27
yuka yamauchi
1
素晴らしい会話劇 めちゃめちゃおもしろかった 深呼吸して読んで2018/11/23
サトリミギト
0
デュラスは愛と希望の人。感想メモ2018/08/16