内容説明
登山家にして大学教授、天才的美術鑑定家ジョナサン・ヘムロックは、アイガー北壁での困難なサンクション(制裁)を最後にCIIを辞めて、ロンドンに滞在している。ところが、友人の依頼で、マリノ・マリーニ彫刻『ダラスの馬』の鑑定を引き受けたことから、再び〈サンクション〉任務に引きずりこまれる羽目になる。その任務とは、英国全体を巻きこむ荘大な陰謀を阻止することであった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
2
前作『アイガー・サンクション』のような冒険小説を期待すると物足りなさを感じるだろう。しかし、個人的には傑作とまではいかないにしても一級のスパイ小説であると思う。本作は何といってもマギーに尽きる。レストランで食事をするシーンは本作の中で最も私が好きなシーン。今回も登場人物は個性的で際立っている。先に述べたマギーを筆頭に、完璧な美を誇る売春婦アメージング・グレース(素晴らしい名前だ!)、同じく永遠の若さを理想とする悪役マクシミリアン・ストレンジ、そして一癖も二癖もある美術品泥棒マックテイントなど、全て印象的。2009/10/27
Takashi Morishima
0
???アイガーサンクションとの落差に驚愕。2014/07/04
三門 優祐
0
『アイガー』を読まずに読んでもなんとかなるものですよ。おしゃれで知的な作品。2011/02/18