河出文庫<br> 狼殺し

河出文庫
狼殺し

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  • サイズ 文庫判/ページ数 424p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309460253
  • NDC分類 933

内容説明

1944年、解放直前のパリに潜入したイギリスの情報部員がゲシュタポに逮捕された。仲間を裏切って敵に密告したやつがいる。彼は復讐を誓った。苛酷な拷問に耐え、決死の脱出をはかって彼は奇跡的に生き延びた。19年後、ふとした偶然から、彼の眠っていた記憶が甦った。復讐の機会が向こうからやってきたのだ。裏切り者には死を。虚々実々の情報合戦の舞台裏を描く大冒険スパイ小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみふみ

9
何十年ぶりかの再読ですが、やっぱり一気読みしてしまいました。いわゆるエスピオナージュ、二重スパイもののプロットなんですが、自分を密告したメンバーを次々と葬る主人公の復讐マシーンっぷりは異様な迫力とサスペンスを感じます。クレイグ・トーマスの作品はクリント・イーストウッド主演で映画化された「ファイアフォックス」が特に傑作として名高いですが、私は本書の方を推しますね。冒険小説の最高傑作の一つだと思います。2022/06/13

fff

5
なにが面白いのかさっぱりわからなかった。同じスパイ物でも『闇の奥へ』がそこそこ楽しめたのは、スリラーに徹していたからだろう。『狼殺し』は主人公の復讐劇よりも、イギリスの諜報機関にいるモグラ探しに重点が置かれている。アクション・スリラーより、モグラ探しがメインで話が進んでいくので、そこが合わなかった原因だろうか。2016/09/27

ボブ

4
複雑な人間関係が段々浮かび上がってくる構成か緻密で、物凄く面白かった。トーマスの最高の部類の作品だと思う。2020/11/22

hata2

2
この展開だと次は派手なアクション描写になると思いきや、描写が省略されたり、あっさりと終わったりする。復讐に燃えるリチャード・ガードナーは、サミュエル・フラーだったら、機械仕掛けの人間のような描写をするだろうと妄想。2012/12/15

みゃーるす

2
10年以上ぶりの再読。素晴らしい。国際的な謀略がどうこうじゃなくて、主人公が本当のラスト1行まで復讐者たらんとするところが。自分がある計画の歯車じゃないかと訝しんでも、「俺には殺さなきゃいけない奴らがいる」その一念で、ラスト1行までアクセルベタ踏みなのがたまらん。プライド? そんなもん復讐の邪魔だ。的な割り切りが素敵。2012/02/15

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