内容説明
人間とはモノサシである。ものごとや他人やじぶんに対していろんなモノサシをあてている。一人ひとりがじぶんのモノサシを点検・修理する力を鍛えるにはどうしたらよいか―?哲学すること、考えることをとことん根っこから問う入門書の中の入門書。深い思考のヒントとなる哲学イラストとともに。
目次
哲学はどうやってはじまったのか?
哲学するってどんなこと?
哲学の特徴はどんなところ?
考えても「無駄」なんじゃない?
生きてる意味はどこにある?
じぶんを問うこと・普遍的に問うこと
どこから・どうやって考えていけばいいのか?
「科学」ってどういうもの?
絶対にただしい知識なんてあるのかな?
科学は世界を説明しつくせるか?
宇宙には「はじまり」があるか?
「究極の問い」はどこにいきつくか?
自由な意志なんて存在しない?
主観は客観に到達できない?
“物”と“心”、どちらが根本か?
夢と現実はどうちがう?
「現実を生きてる感じ」はどこからくる?
生きてる実感のうすい人がなぜふえている?
人は何をもとめて生きているのか?
“じぶんへの欲望”はどうしてできる?
じぶんのモノサシをどうやってつくるか?
著者等紹介
西研[ニシケン]
1957年、鹿児島県生まれ。哲学者。東京医科大学兼任教授。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chie
17
「人間はモノサシである。」と、この冒頭から腑に落ちなかった。読みやすい本だったので、読みながら考えた。私はこれまで、哲学がモノサシだと思っていたのだ。今まで自分でも気づかずに、哲学のことをそう考えていた私も、176頁で例に出された宗教団体の様に、外からルールを与えてもらっていたのだ。哲学は宗教ではない、とこれですっきり分かった。哲学の本を読んでも、哲学とは何かということが、私のなかの「ゴニャゴニャしたもの」の一つだった。今回この本を読んで、哲学とは、人間が人間らしくあるためにはどうあれば良いのかを考える 2024/03/05
usausak0
0
哲学って難しい学問だと思っていたけれど、本書はとにかく分かりやすく書かれていて、スイスイ読み進められた。小〜中学生が読むのにピッタリだと思う。小さい子向けなのかもしれない。私なんかはもうずいぶん前に大人になったけれど、それでも得るものがたくさんあった。自分のモノサシを作っていくということも、多様性を尊重していこうとする現代の生き方としてとても腑に落ちた。時には比較する必要もあるだろうが、それぞれに計るモノサシが違うのだからピッタリ合うことはほとんど稀だ。そのような視点を忘れないようにしたい。2024/02/19
mokume
0
これまで漠然と考えていた答えが出そうにない究極の問い(この世界は真実か?等)や、善と悪の定義方法、そういう疑問の手助けになりそうな文章が満載で、非常に感銘を受けた。テーマごとに章で分かれていて、『生きている意味はあるのか?』や『考えても無駄なんじゃないか?』等既に関心のあった物が多く、どの章も面白く読めた。しかし「哲学する」とはいろんな考えを吟味して自分なりに解釈していくことだと思うので、書いてあることを信用しすぎず、今後いろんな哲学書を読んで自らのモノサシをより良いと思う方へ高めていこうと思う。2024/01/30
辻本 敏久
0
まだまだ考えがあさいねぇ。2023/11/13