出版社内容情報
不安感と不全感と迷いとに苛まれ、心の底から笑ったことなんて一度もない。この辛さは自業自得なのか……精神の危機に陥った精神科医は、占い師のもとを訪れる――。救いはもたらされるか?
著者情報
1951年京都府生まれ。精神科医。医学博士。『奇想版 精神医学事典』『ロマンティックな狂気は存在するか』『はじめての精神科』『問題は、躁なんです』『鬱屈精神科医、占いにすがる』など著書多数。
内容説明
不安感と不全感と迷いとに苛まれ、心の底から笑ったことなんて一度もない。何だか不本意な運命を無理矢理に押しつけられているような気がしてならない。この辛さはすべて自業自得なのか…精神の危機に陥った精神科医は、占い師のもとを訪れる―。いったい何が起きたのか?救いは訪れるのか?
目次
第1章 占い師に「すがり」たくなる気分のこと
第2章 世界を理解する方法としての占い
第3章 カウンセリングのようなもの、としての占い
第4章 「救い」に似た事象について
第5章 一線を越える、ということ
著者等紹介
春日武彦[カスガタケヒコ]
1951年生まれ。精神科医。医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
66
還暦を越えた精神科医である著者が、占いを元に自己について分析した本。著者自身も言及するようにエッセイとも私小説ともつかぬ鵺のような読み心地がする。本書で書かれているのは著者の他の本のように他人を楽しませる事を前提にしているのではなく、著者自身の物語であり分析である。その為外部の他人である自分が読んでもそれはあくまで他人事、他の人の繰り言を聞かされている様でその点は読むのがなかなかきつい。著者と占いとの関係というよりは、著者の自己を見つめ直す旅に付き合ったような読み心地でした。あまり縋ってないような…。2023/11/23
そふぃあ
21
第一章を読んでこれは占いルポなんだ、と思ったのだが、実際は著者自身の自己分析に関するエッセイ。精神科医が自己分析をするのでなかなか説得力がある。 私は占いに行ったことがあるが、信じるとも信じないとも言えない。信じたくないのだが、一切言及していないことを指摘され当たっていたこともあり、どういう理屈なんだろうと思う。著者の考察する通り人生は反復と相似から成り立っていて、ビックデータから何らかのパターンを読み取って人生を俯瞰できるのだろうか。なぜ星の位置やら誕生日やらを基に予測できるのかはよく分からないが。2022/08/30
丸々ころりん
10
題名に惹かれ読んでみた。著者が母親の過干渉でありながら評価されない幼少期(母が亡くなるまで)を過ごし自己肯定感の低さ いつも誰か(母)に認められたい 私はある意味 占い師と精神科医は自分の過去の清算・未来への後押しをしてくれるものだと思っている。 もう少し占い師とのやり取りの場面を書いて欲しかった。2023/04/25
桂 渓位
8
占いのお客様で、泣く女性は割と言ますが、男性で泣くのは見たコトは無いですね✨ 正直、春日先生みたいなお客様が来るのは疲れそうですが(^^; 精神の話と併せて、傾聴したいとは思いましたね✨📙2022/10/04
尾白
6
もう少し、占いの考察?が読みたかった。2022/12/20