出版社内容情報
作家として立つまでの愛の軌跡、文壇との格闘、小説を書くことの苦しみと喜び、文学への限りない情熱。恋と文学に生きた著者が歓喜と幻滅の切実な体験を見据え、書き、生きることの奥深さを描くエッセイ。
著者情報
1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。
内容説明
私はどこへ行きつきたいのだろう。どこまで変りたいのだろう―。処女作のころから作家として立つまでの文壇との闘い、小説を書くことの苦しみと喜び、作家同士の交流から生まれた新しい発見。愛と文学に生きる場所を求め、書きながら迷いの渦から泳ぎのがれ、書きながら生きることの真実を見出した、人生の軌跡!
目次
1(処女作のころ;私の小説作法;女流作家になる条件;一期一会;蔵の中;「才能の山」にちて;本とつきあう方法;読むこと;極楽トンボの記―私小説と私;なぜ性を書くのか;解放されない性のために;瑞々しく匂う文章を;自分への問い;偽紫式部日記;わが文学の揺籃期)
2(河野多恵子の執念;押しかけ客;一つ屋根の下の文豪;コレットへの憧れ;デュラスの魅力;テレーズ・デケイルウ;森田たまさんのこと;武田秘伝伝授;平林さんの草履;ある歳月;人と小説の間;真砂町の先生)
3(貝殻の歌;きものに描く夢;ゆかた;櫛;日本のいろ;黒い顔;華やかなる死―桐竹紋十郎師を偲んで)
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。57年「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞、61年『田村俊子』で田村俊子賞、63年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。73年、平泉中尊寺で得度(法名・寂聴。旧名・晴美)。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、96年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で野間文芸賞、11年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月9日、逝去。享年99(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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