出版社内容情報
沖縄で神に取り憑かれた人・カンカカリアの厳しく苦しい体験を、民俗学の権威が実地に取材した新潮社ノンフィクションの初の文庫化。
内容説明
根間カナに突然神が乗った。宮古の根、先祖の根を掘り起こせと神は命じる。カナは狂気のごとく「ウタキ」を経巡るが、神の苛烈な試練は止まらない。地獄の苦しみに、寺も教会も病院も効果はない。理性を超えた彼方に存在する真実を突きつける戦慄の体験を記録した。民俗学の権威による異色のノンフィクション。原題「神に追われて」の初めての文庫化。
目次
魂の危機
南島の巫女への道(色の白い大きな男;真直ぐに立つ蛇 ほか)
洞窟の女神(新たな試練;白いひげの老人 ほか)
悪霊とたたかう少女(宮古島という島;原因不明の病気 ほか)
神の森(祖母の霊;池間の根 ほか)
著者等紹介
谷川健一[タニガワケンイチ]
1921年、熊本県生まれ。東京大学文学部卒業。民俗学者。日本地名研究所を設立し、初代の所長をつとめた。2013年逝去。文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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