出版社内容情報
20世紀、ファッションは何をなし遂げたのか。その創造性を問う、新しいファッション文化史。10人のデザイナーを取り上げ考察。
内容説明
二〇世紀、ファッションは何を成し遂げたのか。その創造性をあらためて問う、まったく新しいファッション文化史。ポワレ、シャネルからコム・デ・ギャルソン、マルジェラまで一〇人の代表的なデザイナーを取り上げ、ファッションを社会的なプロセスとして捉え考察。二〇世紀という時代が見えてくる。
目次
第1章 チャールズ・ワース―ファッションデザイナー誕生
第2章 ポール・ポワレ―オリエント、装飾と快楽
第3章 ガブリエル・シャネル―モダニズム、身体、機械
第4章 エルザ・スキャパレッリ―ファッションとアート
第5章 クレア・マッカーデル―アメリカンカジュアルの系譜
第6章 クリスチャン・ディオール―モードとマーケティング
第7章 マリー・クアント―ストリートから生まれた流行
第8章 ヴィヴィアン・ウエストウッド―記号論的ゲリラ闘争
第9章 コム・デ・ギャルソン―ファッションを脱構築する
第10章 マルタン・マルジェラ―リアルクロースを求めて
終章 二〇世紀ファッションの創造性
著者等紹介
成実弘至[ナルミヒロシ]
1964年生まれ。大阪大学大学院、ロンドン大学大学院修了。京都造形芸術大学准教授をへて京都女子大学教授。専門は文化社会学、服飾文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
6
なじみのない文化史でしたがオートクチュールから始まり時代にあわせて、時には時代を牽引しながら変化していった歴史がよくわかりました。2022/01/10
nkmr
1
チャールズ・ワースとリーバイ・ストラウス並べるのか……! 第7章の肉体の延長としてのミニスカート、マクルーハン的に言うと身体を拡張するメディアとしてのミニスカートの話が良かった! おもしろい2022/08/12
ひじき
0
20世紀のファッション界を牽引した10人を核に、100年間のファッションのありかたがどう変化していったのかを追う本。20世紀の中にコルセットクリノリンの時代があったのから驚くけど、技術や生産方法の変化、ファッションに対する姿勢の変化、社会の変化がめまぐるしい。どのデザイナーももちろん有能なんだけど、無からすばらしいものを作り出したというより世の中のムーブメントをうまくとらえたり、世の中のしくみに疑問を呈したりすることで個性が発揮されるのだな。えてして作家を神聖視しがちだけど、それだけではないということ。2021/01/23