出版社内容情報
日本語はこんなにも、愉快だ! なぞなぞ、掛詞、判じ絵、回文、都々逸……生きた言葉のワンダーランド、もう一つの日本語の歴史へ。
内容説明
古来、日本人は日常の言語に「あそび心」を込めてきた。なぞなぞ、しゃれ、掛詞、折句、判じ絵、回文、都々逸…『万葉集』から、なぞなぞの宝庫と言うべき中世、言語遊戯百花繚乱たる江戸、幕末・明治まで、ことばあそびという営みの面白さを紹介しながら、生きた言葉のワンダーランド、もうひとつの日本語の歴史へ読者をいざなう。
目次
第1章 ことばあそび事始め(あそびのあることば;ことばあそびからみた言語 ほか)
第2章 いろは歌あれこれ(ある助詞を使わないで和歌をつくる―『万葉集』のチャレンジ;同じ仮名を使わないで和歌をつくる―『古今和歌集』のチャレンジ ほか)
第3章 中世―なぞなぞの宝庫(『徒然草』のなぞ;連歌とことばあそび ほか)
第4章 江戸時代―言語遊戯百花繚乱(江戸のことばあそび;『剽金福寿草』のことばあそび ほか)
第5章 幕末・明治―雅俗をつなぐミッシング・リンク(幕末・明治のことばあそび)
著者等紹介
今野真二[コンノシンジ]
1958年、神奈川県生まれ。清泉女子大学教授。日本語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
49
ハンディな文庫だが収録作品が多く、既刊の同じテーマの新書などの補完になる。種類の多さも良いが、紹介がかなり詳細だから、もう少し速く読めたらいいなと思った。「ことばあそび」が、著者も言うように、ハンドルの「あそび」のような余裕として、日本語を豊かにしてきたと思う。和歌の世界がまだわかるのに対して、江戸から明治の作品は、ネタバレがあってもわからない。現代日本が、当時の文化からいかに遠いところに来ているかを示す証拠だろう。また明治時代の作品には、今なら信じられないほど好戦的なものもあり、ちょっと引いてしまう。2020/11/08
あんどうれおん
4
まさしく題名どおりの一冊。日本語のことばあそびを紹介し、時代の流れとともに意味が伝わりにくくなったものは解説し、ときどき著者が創作したフレーズが出てきてちょっと面白かったりもします。とても楽しい良書ですが、和歌集から近代の大衆娯楽まで幅広くカバーしている重厚な本でもあり、全てをさらっと読み通すことは難しいとも感じました。2022/10/03
四不人
4
図書館で見かけてハードカバーで読んでいて(『ことばあそびの歴史』(河出ブックス))、面白かったが、まさか文庫に落ちるとは。とても面白い本なので、是非幅広く読まれて欲しい。2020/12/13
Mits
1
よくこんなことやるなぁ… 2021/11/11
むむむ
1
気楽に読むのはけっこう骨がおれるが、面白いのでまた徒然なるままに読もうと思う。2020/12/04