河出文庫
いつ殺される

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  • サイズ 文庫判/ページ数 490p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309415840
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

病室の幽霊騒動が、公金横領事件の徹底捜査に。犯罪の背後にあるものは? トリックとサスペンスがめくるめく推理長篇。

内容説明

作家の津野田が入院した病室に幽霊が出るという。役人の横領・心中事件でかつぎ込まれた女性のそれだという。そこから汚職事件の謎が浮かび上がり、石毛警部は捜査の足を東北・北海道にまで伸ばす。地道な捜査、豊富なトリック。事件の背後の“闇”に田名網警部らは辿り着けるのか。楠田匡介の本格ミステリの最高傑作、初の文庫化!

著者等紹介

楠田匡介[クスダキョウスケ]
1903年、北海道生まれ。数々の職を転転とした末に、48年から推理小説を書き始める。長く司法保護司も務めた。66年、交通事故で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

27
最初は入院で暇な作家の妄想のような推理から始まるが、事件の捜査を妨害する圧力がかかり先回りして証拠が消され、あれよあれよという間に事態がシリアスを帯びてくる。そして中盤のとある展開で一気に事件の重みが変化する。錯綜したプロットの中でも、作家と妻そして刑事との気の置けないやり取りが楽しい。特に妻の立ち位置がコロコロ変わっていくのは、どう着地させるのかと思いながら読んだ。トリック一つ一つは小さくても積み重ね、作者からのトリックも仕掛けられた、トリックへの拘りを感じる作品。2018/03/02

軍縮地球市民shinshin

9
楠田匡介は近年再評価が高いミステリ作家。本書は1957年に発表された楠田初の長編。会話を多用して軽妙な感じで話が進むが、250頁あたりから事件は急転直下に進む。しかし会話部分が冗長だし、前半部を端折ればもっと早くテンポよく進むと思う。少しごちゃごちゃしている感じだ。昔の作品なので現代とのギャップが面白い。医師が平気で病室で喫煙しているシーンがあったり、「くも膜下出血」が「変な名前の病」と受け取られ「若い女性に多い」と誤った知識で書かれている。まだ癌で死ぬ人も多くなく、結核とかが死因の上位だった時代の作品。2019/10/28

Kotaro Nagai

8
本日読了。楠田匡介は初めて読みました。入院していた作家の津野田が遭遇する幽霊事件に端を発して殺人事件に発展、4人の女性が謎を呼ぶ展開に目が離せず、最後まで楽しめました。前半で作家の妻の悦子さんがなかなかチャーミングで後半登場しなくなるがもったいない気がします。2018/01/08

あっこ

2
タイトルに惹かれて手に取りました。昔の作品のようなので、台詞やその他もろもろ、オールディーズな匂いはご愛敬^^ にしても、人物がごちゃごちゃしすぎて、わかりにくかった。もっとじっくり読むべきだったのか……。2019/01/14

栄吉

2
★★☆☆☆ ちまちま読む。初読みの作家。悦子さんが魅力的でした。トリックに時代を感じる一冊。2018/06/03

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