河出文庫
国ゆたかにして義を忘れ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784309415161
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

劇作家、作家など、社会に疑問を投げかけ続けてきた2人が、演劇、国家、金、家族など、さまざまなテーマを大いに語った対談集。

井上 ひさし[イノウエ ヒサシ]
1934年山形県生。上智大学卒。浅草フランス座文芸部進行係等を経て文筆業に。「手鎖心中」で直木賞、『吉里吉里人』で読売文学賞、日本SF大賞等を受賞、他、小説、戯曲、テレビ脚本で受賞多数。2010年逝去。

つか こうへい[ツカ コウヘイ]

内容説明

それぞれのやり方で時代を駆け抜けた14歳差の天才作家が、小説、演劇はもちろん、好きな映画や俳優・女優のこと、作品を産み出す苦しみについて、さらに社会情勢、国家、家族、お金の話まで…のびやかに、しかし時に鋭く語り合った傑作対談集。待望の文庫化!

目次

幕が明けるまで
近ごろの家族について
近ごろのニセモノについて
近ごろのスジの通し方
広告に見る逆立ち現象
物語は現実を超えられるか
「オレも出る」という構図
客が入ってこそ芝居
大物語の構図
好きな映画のこと〔ほか〕

著者等紹介

井上ひさし[イノウエヒサシ]
1934年、山形県生まれ。上智大学外国語学部フランス語科卒。浅草フランス座文芸部員兼進行係などを経て文筆業に入る。72年に『手鎖心中』で直木賞、81年に『吉里吉里人』で読売文学賞、日本SF大賞などを受賞。他、小説、戯曲、テレビ脚本などで受賞多数。著書多数。2010年4月9日、逝去

つかこうへい[ツカコウヘイ]
1948年、福岡県生まれ。慶應大学文学部フランス哲学科中退。大学在学中に演劇活動を開始、70年~80年初頭にかけて若者の熱狂的な支持を得ていわゆる「つかブーム」を巻き起こした。82年に小説『蒲田行進曲』で直木賞、90年に戯曲『飛龍伝’90 殺戮の秋』で読売文学賞を受賞。著書多数。2010年7月10日、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

54
面白かった。私は読み終わるのが惜しかった。今週の週刊文春の坪内祐三『文庫本を狙え』で扱わないかしら?。井上ひさしとつかこうへいの対談本。初の文庫化らしい。元版は角川書店。井上ひさし唯一の角川本ではなかろうか?。バブルな昭和末期の世相を扱いながら、今はもういない二人の人となりが伺える言葉の数々。倫理に基づく暴言を吐くつかと優しく知的に反体制な井上。つかに性格の暗さを指摘されて黙りこむ井上。井上の昭和天皇の譲位話に黙りこむつか。長所も短所も見える対談である。解説は別役実。二人が演劇に与えた影響を語っている。2017/04/18

ヨーイチ

32
面白いと云うか意外な組み合わせ。なんで今頃?って気もする。どちらも小生にとっては大切な物書きなので手に取った次第。意地悪な言い方をすれば、つかこうへいが小説も書いて、角川のスターにならなければ実現しなかったかも知れない企画。劇作家って意外と地味な職業なのです。東京限定・小劇場から始まってカリスマ的な人気を誇った劇作家にして演出家。しかしその影響は「演劇界」限定で80年代でも普通の人達に認知されていたとは思えない。多くの劇団から執筆を依頼されていた遅筆堂井上ひさし。続く2017/04/27

阿部義彦

18
2010年4月と7月に逝去した演劇に深く関わったお二人の対談集。つかさんの方が14歳年下ということはかなり若くしてお亡くなりになったのですね。井上ひさし、さんは「青葉繁れる」「ブンとフン」などで親しみ、つかさんは「ジャイアンツは負けない!」や「傷つく事だけ上手になって」などのエッセイで親しみました。映画「蒲田行進曲」もみました。しかし、演劇はお金を払って見る習慣は無かったのが残念です。昭和の大人同士の、若者を憂える対談、エジプトの時代から繰り返された事ですが、優しさ溢れた対談です。2017/04/21

ジュースの素

10
大御所の二人のガッツリ対談。しかし対談自体は昭和60年だから 話の内容がとにかく古くて三浦和義だとか伊藤素子だとか。(笑) 物を書く、劇を作る悲哀はすごく感じられた。井上氏は朝6時に布団に入るそうで、つか氏に不健康だとたしなめられていた。みんなそうやって苦労しながら新作を生み出してるんだな。2017/11/24

やまねっと

8
レビューに書いているほど酷い内容ではなかった。もっと酷い悪口を言っているネット記事なんかを見ているからそれほどでもなかった。 つかさんも結構喋っていたが、それにも増して井上ひさしが、しゃべるしゃべる。 立場は違うが、それなりに感じていることは同じなのだなと思った。 パロディについてしゃべっているところが面白く読んだ。 巻末の別役実の語り下ろしも良かった。2022/03/25

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