河出文庫
被差別文学全集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309414744
  • NDC分類 918.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

正岡子規「曼珠沙華」から、川端康成「葬式の名人」、武田繁太郎「風潮」まで、差別・被差別問題を扱った小説アンソロジーの決定版。

塩見 鮮一郎[シオミ センイチロウ]
編集

内容説明

子規のロマン主義の側面、鏡花の怪奇趣味の根底、ハーンの日本の本質への切り込み、柳田の被差別者へのこだわり、喜田のエタ寺への眼差し、神近のリアリズム、関西人川端の“死”の受容、「野晒し」の意味した江戸の背景、武田のど迫力、蘭童の問題作など、読み応え充分の、決定版被差別文学史。

著者等紹介

塩見鮮一郎[シオミセンイチロウ]
1938年、岡山市生まれ。河出書房新社編集部を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ayah Book

11
「QED」シリーズなどから、山窩に興味を持ち読みました。被差別者を主人公に据えた小説は少なく、背景というかモブのような、一般人の目から見た描写が多く、そこは少し物足りなさを感じた。その中でも正岡子規「曼珠沙華」は、お金持ちのお坊ちゃんと 被差別民の少女の恋愛を描き、美しくも恐ろしい。福田蘭童「ダイナマイトを食う山窩」は一番読みたかったような内容だったが、解説で作り話だみたいなことが書いてあって、ちょっと興ざめだった。まあ小説だからね。。。川端康成にいたっては、被差別関係ない話だった。。。2021/07/07

CTC

9
16年8月河出文庫。編者自身も20代の頃の小説で“差別者”扱いされたそうだが、例の筒井康隆断筆騒動の際には、朝日新聞紙上で筒井を激しく糾弾したそう。11年と翌年には解同と悶着(出典:ウィキペディア 苦笑)。 「戦前の社会がどのような差別意識を持っていたのかを明らかにしよう」、と編まれたアンソロジーだが、先行書として『〜小説傑作集』があり、そちらは「思想性」などの観点からより限定して編まれ、こちらはエッセイや論文、落語も撰ばれている。正岡子規、泉鏡花、小泉八雲、柳田國男、川端康成…巻末に編者解説付き。2017/08/02

YumiMori

3
曼珠沙華 まるで夢をみているようだ。耽美な夢をみているようだ…2016/10/08

のせなーだ

2
「アイデアリストの死」の世界は、重い内容なのに、何故か不思議な空気に押されて、知らぬ間に読み進む。2017/10/25

kenkou51

2
『曼珠沙華』正岡子規、『蛇くい』泉鏡花、『俗歌三つ』小泉八雲、『新平民部落』岩野泡鳴、『唱門師の話』柳田邦男、『特殊部落と寺院』喜田貞吉、『アイデアリストの死』神近市子、『葬式の名人』川端康成、『野晒し』六代目春風亭柳枝、『風潮』武田繁太郎、『ダイナマイトを食う山窩』福田蘭童の全11作品。小説もあればエッセイや落語もあります。まえがきにも書いてあるように最初の3作品は、文体的に読みにくいので、慣れていない人は読むのをやめてしまうかもしれません。ですが、後半にいくほど読みやすくります。2017/09/11

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