出版社内容情報
日本語の音の表情に隠された「意味」ではまとめきれない「情緒」のかたち。その秘密を、科学で切り分け感性でひらくエッセイ。
黒川 伊保子[クロカワ イホコ]
大学卒業後、AI(人工知能)開発に携わる。語感の正体が「言葉の発音の身体感覚」であることを発見し、AI分析の手法を用いて語感分析法「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発。感性分析の第一人者。
内容説明
なぜ、あの「ことば」が私を癒すのか。どうして、あの「ことば」に傷ついたのか。日本語の音の表情に隠された、「意味」ではまとめきれない「情緒」のかたち。その秘密を科学で切り分け感性でひらくエッセイ。恋の最中で綴られた切なくも色彩豊かな筆致は、私たちの恋情を掻き立て、愛する人との関係を進化させ、より幸福な人生へと導いてくれる。
目次
第1部 家族の風景(家族の絆をつくるもの;とやかく言われたくない?;すべての男の母になる;ベルサイユの花;子育ての掟 ほか)
第2部 恋の情景(思いの科学;幸福な質問;刹那の奇跡;穏やかな予感;少年たちの夏 ほか)
著者等紹介
黒川伊保子[クロカワイホコ]
1959年、長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。株式会社感性リサーチ代表取締役。メーカーで人工知能の研究に従事した後、世界初の語感分析法を開発。マーケティング分野に新境地を拓く感性分析の第一人者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カピバラ
31
読みやすく、面白いエッセイだった。「すべての男の母になる」と「子育ての掟」の章が特に気に入った。あと、アサイチのイノッチの話も良かった。2016/07/16
ばんだねいっぺい
29
黒川さんって感性がこまやかで、凄い文章を書くなぁと感心する。「ヒ」が「火」なのも「7」が特別な数字なも身体が決めていると思うと不思議だ。頭と身体が分離し過ぎの「頭でっかち」をもう少し良くしたい。2018/01/11
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19
今の日本語は、やまとことばとカタカナ語が複雑に混在する。それは決して「衰退」ではなく、その分だけ表現できる語感も増え「豊か」になっている。そう考えると、書くことも話すことも、より大切にしたくなる▼読み終えて、私は対話を通して、闇の中で自我を浮き彫りにしているのだと感じた。どう彫るかは自分次第だけれど、手元を照らしてくれるのは他者の存在という光だ▼「<嬉しい>と<楽しい>の違いは?」「<好き>と<愛してる>の違いは?」...そんなささやかな興味本位でも、より多くの人に読まれてほしい言語哲学。2020/03/23
みっちゃんondrums
16
エッセイ。「女は、ことばで満たされる。思い知れ、男たち。」という帯に惹かれたけれど、期待したほどのインパクトはなかったかな。「好き」は、今現在の状態を表す言葉で、「愛する」は、未来も好きでいるという能動的な意志を表す言葉だという。確かに。筆者ができ過ぎた女性で、ちょっと良い子的な感じがした。職場の男に対しては母になってしまえばやりやすいとか。2016/07/31
友蔵
12
不思議な感覚を持ちながら読みました。男性脳で女性脳を読んでいるからなのだろうか?しかしながら、なんと心地よいのだろう。。2016/10/03