出版社内容情報
天丼、牛丼、親子丼…。庶民の味方「丼もの」的世界!行儀や窮屈とは程遠い自由な食の、極上の味わい。とっておきの食べ物エッセイ!
【著者紹介】
1940年東京生まれ。慶応大学文学部卒業。『時代屋の女房』で直木賞、『鎌倉のおばさん』で泉鏡花賞受賞。著書に『アブサン物語』『幸田文のマッチ箱』『淳之介流』『帝国ホテルの不思議』『野良猫ケンさん』等。
内容説明
天丼、牛丼、親子丼…。気分満点、極上の味わい。庶民の味方「丼もの」的世界!行儀や作法とは程遠い自由な食から、この世の景色が見えてくる。「酒のあとのラーメン」「チャーハンのスープ」「私、カレー病です」等、馴染みの料理や食材を、とっておきのエピソードとユニークな蘊蓄で綴る、食べ物エッセイ六十八篇!
目次
1 タラコと明太子のあいだ
2 私、カレー病です
3 大根の底力
4 竹の子の皮の梅干し包み
5 邪道のヒレ酒
6 鯛めしの旅
7 御飯の真ん中にあける穴
著者等紹介
村松友視[ムラマツトモミ]
1940年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。82年『時代屋の女房』で直木賞、97年『鎌倉のおばさん』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TSUBASA
30
村松友視氏による食エッセイ集。一本一本が3~4pくらいと短いのでさくっと読める。素朴で奢った感じがないのが良かった。著者曰く、静岡のはんぺんは土地の産物の呼び名を全国区の言い方に譲ってわざわざ「黒」をつけるところに駿府人の謙虚さが現れていると言う。年齢もあるのだろうけど、その寛容さにも似た質素さがにじんだ食語りだった。豪勢な料理よりもおふくろの味とかしっぽり飲む時の肴とかを求めたくなる一冊。2018/07/30
Endo Takafumi
9
文章が素晴らしかったです。一つ一つはとても短いけれど、テンポ良くまとまっていて、読んでいて気持ちがいい作品です。空腹よりも著者の文章の雰囲気に魅了されたなぁという印象でした。2015/08/04
miwapicco
6
タイトルも、目次もとってもやわらかいけれど、中味は堅い、、(>_<) 溢れ出る理屈を最後にちょっと含羞で〆る、な感じは好感ー しかし堅かった(´-ω-`)2015/02/13
niz001
4
1篇1篇が短いのであっさり読み進める。2014/12/05
sidmar arai
3
タイトルに惹かれて読んだんだけど、丼もの中心の本ではなかった。 行きつけの店、思い出の味など食に対する様々なこだわりを綴ったエッセイ。 料理の味の話も面白いのだが、店や店主とのエピソードがいい。生活の基盤としている東京や生まれ育った静岡のような所縁の町以外にも金沢、京都など日本のあらゆる場所に目を光らせて身銭を切って飲んだり食べたりしているのがすごいよ。2015/09/03