河出文庫<br> 愛娘にさよならを―刑事雪平夏見

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河出文庫
愛娘にさよならを―刑事雪平夏見

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309411972
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「ひとごろし、がんばってください」―幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。残された「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。二ヶ月前の事件で負傷し、捜査二課を離れ、娘・美央からも引き離された雪平は、娘への思いに揺れながら、再び捜査へ…。

著者等紹介

秦建日子[ハタタケヒコ]
小説家・脚本家・演出家。1968年生まれ。97年より専業の作家活動。2004年、『推理小説』で小説家デビュー。同作は“刑事雪平夏見”シリーズとして続編とともにベストセラーとなる一方、『アンフェア』としてドラマ&映画化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

119
このシリーズ、後になるほど面白い。よく出来てるし、フラッシュバックによって差し込まれる過去の断片が上手に一本筋を通してる。犯人、刑事、被害者。それぞれに愛娘がありそれぞれの道が明暗を分ける。それぞれが親として子を想う。今、まさに小2の娘を育てているabsintheには、どの親の決断も他人事に思えない。やる方にもやられる方にも涙。この巻もクリフハンガー。2019/03/20

イアン

105
★★★★★★★☆☆☆刑事雪平夏見シリーズ第4弾。左腕の負傷により警務部へ異動となった雪平の上司が殺された。現場に「ひとごろし、がんばりました」という奇妙なメモが残されたその事件はしかし、不可解な連続殺人の序章に過ぎなかった…。繋がりの見えない被害者たちはなぜ殺されなければならなかったのか。タイトルを見て嫌な予感を抱いて読み始めたが、多分その時点で作者の術中に嵌っていたのだろう。犯人検挙のためには銃撃も厭わない無鉄砲さがある一方で、愛娘に嫌われたくない一心で迷走する不器用さに、新たな雪平の魅力を感じる作品。2022/09/06

えみ

61
愛娘という言葉に全ての想いが詰まった事件だった。裁かれる者も裁く者も、追う者も追われる者も皆が皆、後悔と罪悪感を背負った者たちである。哀しいほど愛している。泣く泣く手放したその決断は間違っていたのだろうか。失って気付く、大切な人。守って気付く、己の罪。実行して気付く、その生き方しか有り得なかったのだと…。『刑事 雪平夏見』シリーズの第4弾。前作で元夫を殺され、自分も犯人に撃たれ生死不明の状態で次回に続くとなっていたが、今回ようやくその結末を知る。雪平と娘の関係、刑事としての雪平の生き方。興味深く面白い。2022/07/01

チアモン

56
シリーズ4作目。刑事か母か。雪平刑事のように強くなりたい。続きが読みたいが、このシリーズの積読本はこれで終わり。また機会があったら続きが読みたい。2019/01/18

はつばあば

48
アンフェアシリーズ4巻読了。雪平は刑事の仕事が天職だったのかしら?、家庭のイザコザが嫌で仕事に逃げて最初の発砲に至ったのかな。刑事だからと云って人を撃って平気でいる雪平じゃない。眠れないから仕事に明け暮れ、夢を見たくないから眠らずに仕事。ホントに不器用な人と苦笑しながら、娘の元に戻る雪平に母子の未来の幸せを願う。2015/07/01

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