河出文庫<br> 黒田清 記者魂は死なず

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河出文庫
黒田清 記者魂は死なず

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  • サイズ 文庫判/ページ数 437p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309411231
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0131

内容説明

読売新聞大阪本社社会部長として最強の社会部記者集団「黒田軍団」を縦横に動かし、次々に特ダネをつかんだ黒田清。だが戦争と差別を徹底的に憎むその編集方針が、右寄りに傾いた東京本社の方針と合わなくなり退社。黒田は、大阪発のミニコミという新しいジャーナリズムの在り方に挑戦する。伝説のジャーナリストの生涯を追う、唯一の評伝。

目次

播種―誕生から読売受験まで―昭和6~27年
羽化―読売入社からサツ回り卒業まで―昭和27~30年
怒涛―遊軍から結婚、暴力追放キャンペーンまで―昭和30~33年
挫折―遊軍中堅から二度の海外出張まで―昭和33~40年
邂逅―山陽特殊製鋼連載から社会部次長就任まで―昭和40~45年
覚醒―社会部次長就任から『戦争展』開始まで―昭和45~52年
飛翔―読売発行部数日本一から社会部長末期まで―昭和53~58年
悲憤―ポーランドの『戦争展』から読売退社まで―昭和59~62年
開幕―黒田ジャーナル発足から昭和の終わりへ―昭和62~63年
奔流―平成から読売憲法改正試案発表まで―平成元~7年〔ほか〕

著者等紹介

有須和也[アリスカズヤ]
1956年兵庫県生まれ。同志社大学法学部卒。芸術生活社で「芸生新聞」記者、「PL」編集長、編集委員、編集部長を経て2011年退社。広島大学大学院博士課程在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tomohiro

1
黒田清。今まで読売新聞のナベツネに会社を追い出された記者との認識しかなかった。本書で語られる黒田敏腕の記者、情熱と斬新な切り口、何よりその温かな人情味で大阪の市井の人々と共にあるジャーナリストだった。今の読売新聞が、日本で最大の部数を誇りながら記事の多様性、特に原発問題で地域面ですら脱原発を取り上げにくい状況の萌芽が第8章では描かれている。坂田源吾社長からの冷遇と黒田軍団切り崩しだ。記者は社員だが自営業的な自由さに基づいて感じたこと思ったことを書かないと面白い記事は書けない。2013/03/14

sasha

1
大阪読売社会部の伝説の「黒田軍団」。それを率いた黒田清の評伝である。東京とは違った独自色を打ち出した紙面作りは多くの読者の支持を得た。しかし、東京でナベツネが台頭するようになると黒田の記事作りはうとまれる。「人」を大切にし、弱者の視点に立ったジャーナリストがいた。ラストの臨終の描写は読後、しばらく本を閉じることを忘れさせられた。2012/09/09

1
恥ずかしながらこの本に出会うまで黒田さんの存在すら知らなかった。偶々本屋で見かけて、何となく購入したのだが、引き込まれた。こんな生き方する人がいるのかと、何だか自分の生半可な生き方や考え方に嫌気がさした。黒田さんの評伝ということだが、著者の方が言っている通り、エピソード中心の「息をするような」文章というのには読み終えて納得させられた。何はともあれ、黒田さんのように生きられたら、なんて思ってしまったのは、この本を手にとった時には予想もしていなかった感想だった。2012/02/24

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