河出文庫
フルトヴェングラー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 213p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309411194
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0173

内容説明

フルトヴェングラー生誕125年、吉田秀和の関連文を初めて一冊に。

目次

荘厳な熱狂―パリのフルトヴェングラー
フルトヴェングラーの思い出
フルトヴェングラー
フルトヴェングラーの至芸
未来を指さす音楽家、フルトヴェングラー
雑感―フルトヴェングラーのレコードから出発して
フルトヴェングラーの『エロイカ』
バイロイトの『第九』
シュナイダーハンとのベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』
フルトヴェングラーのブラームス―『交響曲第四番』
フルトヴェングラーのケース
芸術と政治

著者等紹介

吉田秀和[ヨシダヒデカズ]
1913年、東京日本橋生まれ。音楽評論家。東京大学仏文科卒。現在、水戸芸術館館長。戦後、評論活動を始め、『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年、『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、90年度朝日賞、『マネの肖像』で読売文学賞受賞。2006年、文化勲章受章。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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巨峰

20
フルトヴェングラーの実演を聴いた日本人の著書としては貴重かも。長年にわたりいろんな雑誌などに発表されたものを集めたもので、多少の重複はあります。2013/06/24

蘭奢待

18
丸山眞男の文章を通じてフルトヴェングラーという指揮者を知った頃読んだ本。音楽専門用語満載でなかなか難しい。作曲者により楽譜に指示されている緩急だが、その程度をデジタルに指示されているわけではなくはなはだ感覚的なもの。それを指揮者が解釈して演奏する。その緩急の落差がとても甚だしく、聞き手に感銘をあたえるのがフルトヴェングラーの指揮なのである。巻末には丸山真男と吉田秀和の対談がおさめられており、音楽を越えて政治の世界まで入り込んでおり興味を刺激させられる。2018/09/02

コチ吉

7
フルトヴェングラーは極めて知性的な人間であったと同時に、官能的と言うか情緒の人間でもあった。多数の愛人がいたことやカラヤンに対する異常なまでの嫉妬などは有名な話だ。それが最も端的に音楽に現れている指揮者なのだろう。学生時代、塞ぎ込んでいた自分に先輩が聴かせてくれたバイロイトの第九が忘れられない。2020/05/04

広瀬研究会

4
ベルリンフィルを率いた偉大な指揮者であった一方、ナチス政権とのかかわりを批判されることがあったようで、この時代の人物を語ろうとすると、どうしても戦争を避けて通れないのが気の毒だ。音楽には郷土と聴衆が必要であり、また、公衆から音楽を奪ってはならないという信条を持って活動を続けたフルトヴェングラーを、安易に批判することはできないな。と深刻なことを考えながらこの人のWikiを読んでいたら、「日本では『フルヴェン』の愛称で親しまれている」と書かれていて何だか心が和んだ。2020/12/28

うた

3
テンポの影響もあるのだろうフルトヴェングラーが指揮する演奏を聴いていると、曲全体が、音の一つ一つが結びついて不可分なものとして躍動しているのを感じる。それをはっきりとしたかたちで吉田さんが言葉にしてくれているので、ふんふんとうなづきながら読んでしまう。ちなみに私は録音の音が古いことはあまり気にしない人間なので、フルトヴェングラーもカザルスもギーゼギングも普通に聴いてます。でもやっぱり生の音で聴きたいなー。2013/02/23

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