内容説明
客も来ないさびれたドライブインを、経営する父。昼間から酔っぱらっている父を嫌った姉は、中学でヤンキーになる。だが父の死後、姉と弟は、蒲生家の“かすけた”血が、自分たちにも確かに流れていることを感じる。そして今、子連れで離婚寸前、ぱさついた茶髪の姉を、弟はなぜか、美しいと思う…ハンパ者一家を、哀惜にみちた筆致で描く、芥川賞作家の最高傑作。
著者等紹介
伊藤たかみ[イトウタカミ]
1971年、兵庫県生まれ。95年、『助手席にて、グルグル・ダンスを踊って』で第35回文藝賞を受賞し、デビュー。2000年『ミカ!』で小学館児童出版文化賞、06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞、『八月の路上に捨てる』で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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