内容説明
古代中国の春秋戦国時代に登場した孔子、孟子、老子といった諸子百家たちは、自らの学説や思想をやさしく述べるために、多くの故事を用いた。それら短い物語には、現代の私たちの生きる指針ともいえる教えがちりばめられ、さながら「生きる知恵の宝庫」といってもいいほど。迷い悩み多き人生をいかに歩めばよいか、その有効なヒントに出会えるはずだ。
目次
第1章 他者と交わる―良好な人間関係を長続きさせるための十二の話
第2章 己を磨く―自分の器量をより大きくするための十一の話
第3章 聡明に振る舞う―過ちを防ぎ、賢く生きるための十二の話
第4章 組織に生きる―集団の中をしなやかに泳ぐための十二の話
第5章 真の強さを知る―避けては通れぬ争いを利口にさばくための十一の話
第6章 悔いなく学ぶ―本物の知性を身につけるための六つの話
第7章 老いと死を見つめる―人生の“午後”をよりよく味わうための七つの話
著者等紹介
鈴木亨[スズキトオル]
1932年、福島県生まれ。早稲田大学仏文科卒業。人物往来社出版部長、秋田書店出版部長、歴史雑誌『歴史と旅』編集長を歴任。日本文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maito/まいと
20
再読。やはり故事成語は面白い。様々なケースがあり、現代人の悩みは古来人が全て解決しているというのがその通りだと改めて実感。そして様々な価値観が提示されているからこそ、自分という存在の認知がとても重要なんだということを腹落ち。どこを選んでもメリットデメリットは存在する。絶対安心の生き方なんてない。だからこそ根っこにあたる心の持ちようやゆとりを持ちながら、先人の知恵や人生としなやかにアクセスして変わっていくこと。多分コレが歴史から学ぶ人生構築なんだと思う。いつ読んでも気づきがある、やはり古来中国は面白い!2020/07/28
maito/まいと
15
タイトル通り、古代中国には今につながる知恵や名言。人間の本性がつまっている。現代に通じる要素を、様々なエピソードを通じて再考していく本書は、短編集のように細かく区切られているので読みやすくパワーがある。価値観が混在する現代だからこそ、シンプルかつ明確な考えでありたい、そんな願望がこの本を押し立てていると思う。実際、この本読むと目の前の景色がくすんで見えるもんなあ(古代中国が晴れやかだったわけではないけど)今も昔も同じ人間、上手く乗り切るよりきちんと向き合いたくなる力をくれる一冊だ。2017/04/26
秋桜
6
再読です。面白くて面白くて夢中で読みました(笑)以前読んだときは高校生でしたが、よく理解できませんでした。今は、その時分からなかった気づきがたくさんあって、「少しずつ成長できているかな」と思えています。古典に勝る、人生の教科書はありませんね。2014/11/04
まこ
2
ためになる言葉やその由来の話はどこの国にもあるんだな。他の国の似たような話や、使い方の一例として著者やその周りの人の体験談も語られててわかりやすい。2013/07/21
sohya_irej
1
仏文学者と中国文学ってなにか引き合うものでもあるの?2010/06/12