河出文庫<br> 暗い旅

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河出文庫
暗い旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309409238
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

恋人であり婚約者である“かれ”が突如謎の失踪を遂げた。“あなた”は失われた愛を求めて、東京から、鎌倉そして京都へと旅立つ。切ない過去の記憶と対峙しながら…。壮大なるスケールの恋愛叙事詩として、文学史に燦然と輝く、倉橋由美子の初長編。「作者からあなたに」「あとがき」「作品ノート」収録。

著者等紹介

倉橋由美子[クラハシユミコ]
1935年、高知県生まれ。大学在学中の60年、「パルタイ」で明治大学学長賞を受賞。同作が芥川賞の候補となる。61年、短編集『パルタイ』で女流文学者賞を受賞。62年、田村俊子賞を受賞。87年、『アマノン国往還記』で泉鏡花文学賞を受賞。またシルヴァスタイン『ぼくを探しに』、サン=テグジュペリ『星の王子さま』などの翻訳でも知られる。2005年6月10日、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

123
1人称語りでもなく、まして3人称でもない「あなた」と語りかける独特の「語り」がまず目をひく。あとがきによれば、それはビュトールの手法にヒントを得たようなのだが、この小説にはいたるところに様々な作家や作品の影がほの見える。その意味で、これは強い自覚のもとに書かれたパスティーシュ(摸作)小説だということもできる。サルトルを筆頭にボーヴァワール、カミュ、ロブ=グリエなど。さらには、大江作品との同時代的な共振性も感じられるし、美意識とそれを語る文体からは三島が想起されたりもする。倉橋由美子にあらためて注目したい。2013/02/23

青蓮

109
読むのに時間がかかってしまいましたが、やっと読了。「あなた」と「かれ」二人称で描かれた濃密な物語。「あなた」は、失踪した恋人であり婚約者である「かれ」を探して求めて東京から鎌倉、京都へと旅立つ。現在と過去が織り成すアラベスクが美しい。小説というより、詩編を読んでいるような印象を受けました。また時間を於て読んだら違った感想を抱きそうです。2015/12/29

harass

68
一度目を通したかった本。この著者の初長編になるそうだ。二人称、あなたで展開する鎌倉から京都への一人旅で、行方不明のかれの思い出やイメージが錯綜する。1961年出版の時代を実に反映した小説。ゴリゴリの翻訳文体で気取りまくって突き抜けた世界。ネットで調べていると本来旧仮名遣いで書かれていたようだ。どうでもいいのか、どうでもよくないのか、それを知ってやや残念な気持ちになった。この著者のファンであれば必読。2018/04/04

metoo

61
鎌倉に行き京都に戻り、過去と今とを行きつ戻りつしながら、失踪した婚約者を探す旅をする主人公あなた。主人公の人称が二人称で書かれている。読者は「あなたは」と読むたびに、主人公の院生の女性の事を知り尽くし、読者が書き下ろしているような錯覚に陥る。自伝的要素が強い本作だから、著者が主人公を「あなた」と客観視して書き下ろしたか。高校生の時に出会い、心も体も激しく求め合う時期を過ぎ、他人と交わっても良しとしながらも、互いに強く必要としていた二人。しかし、リミットは近づいていた。自由奔放な恋愛観と発表された時代に驚く2017/07/05

emi

54
狂おしいほどの甘美な恋、だと思いました。恋に溺れていく男女の官能的な小説なんですが、なんていうんだろう、婉曲な詩的な文章のほうが、直接的な言葉よりもものすごく官能的なんだと最近思う作品を読んだからか、この倉橋さんの作品も同じように思いました。縛らない恋というものを割り切っていられると過信している若い男女が、本当は誰よりも相手に固執してしまう。けれど彼は突然いなくなってしまった。彼と過ごした時間や場所を巡りながら、彼女の暗い旅が始まる…。不思議と彼女の気持ちが理解できないとは思えない。倒錯した愛に溺れる一冊2016/05/01

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