河出文庫
大化の改新

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  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309409016
  • NDC分類 210.34
  • Cコード C0121

内容説明

五世紀末、雄略天皇没後の星川皇子の反乱に始まる、古代史激動の二百年を活写する歴史読み物。物部氏の滅亡、聖徳太子親政、蘇我蝦夷・入鹿父子の専横と、乙巳の変~大化の改新の政治改革、そして壬申の乱…。『日本書紀』の記述を作家・海音寺潮五郎が、わかりやすく、独自の史観で刻明に再構成する。

目次

皇位継承をめぐる中央豪族と地方豪族の争い
平群氏の強盛と滅亡
皇統また見失わる
仁徳から継体までの日韓の交渉
両朝並立とヤマト政権の全国制覇
任那日本府の滅亡
三韓が思想・文物・工芸・生活に及ぼした影響
仏教の伝来
蘇我氏の進出
蘇我・物部の抗争
聖徳太子
蘇我氏の極盛時代
蘇我氏の滅亡
大化の改新
中ノ大兄皇子の苦悶
壬申の乱
天武天皇の政治

著者等紹介

海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
1901年、鹿児島県生まれ。國學院大學卒業後、教員生活を経て作家に。36年、『武道伝来記』『天正女合戦』で直木賞受賞。叙事詩的構成をもつ歴史ロマンや史伝的スタイルの作風を確立した。1977年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kawa

7
5世紀末の雄略天皇の時代から7世紀の大化の改新さらには壬申の乱までの古代200年を描くノンフィクション小説。ほぼ「日本書紀」に沿っているというが、引用文献が現代語訳ではなく苦戦、それがちょっと悔しい。この時代を大まかにつかめて有益。2016/07/07

TheWho

4
本著は、前読の「蒙古の襲来」と同様、昭和34年編纂の小説家による日本通史「現代人の日本史」全18巻の第2巻に収められた作品。雄略天皇没後の争いから壬申の乱迄の古代史激動の200年間を、物部氏の滅亡、聖徳太子親政、乙巳の変から大化の改新、壬申の乱に到る天皇権の確立、また白村江の戦いに到る朝鮮半島情勢等を日本書紀を踏まえて言及していく。特に神功の三韓征伐後の朝鮮半島は、現代の韓国人には絶対に認めたくない史実であり、日本書紀を知らない我ら世代には、彼らが言う正しい歴史認識の為にも是非読んで貰いたい一冊です。2013/06/10

リッチー。

2
大化改新から200年遡った時代から天武帝までの史伝。昔の本なので情報は古いかもしれないが、歴史小説でマイナーなこの時代を知るにはオススメ。印象的だったのは朝鮮半島情勢への頻繁な介入と、中大兄皇子が摂政にこだわった点。天皇に権力を集中してから自ら天智として即位することで、改革を私欲と見せない周到さは大政治家らしさを感じる。結局は改革途中で即位したけど…その弟、天武天皇の人生も波乱の連続で面白い。2012/06/20

かわかみ

1
古代朝鮮半島における倭国の権益のありさまや、蘇我氏は実際に自ら新たな朝廷を開いたとの解釈は面白かった。しかしながら、本題の大化の改新に至るととたんに面白くなくなる。そもそも中大兄皇子や中臣鎌足が聖徳太子の路線を引き継いで律令にもとづく中央集権体制をどれだけ推進したものか現在の史学は懐疑的である。この点で著者の歴史観に不満はあるが、当時の学術水準では致し方あるまい。それでも啓発される内容が多い、巨匠の手になる史伝だと思う。2021/10/03

きくちたかし

0
日本書紀 古事記 に 挑戦をします2014/03/31

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