河出文庫
狐狸庵動物記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 193p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309408453
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

満州犬・クロとの悲しい別れ、フランス留学時代の孤独をなぐさめてくれた猿、大手術成功の後、身がわりになった九官鳥…。楽しい時も悲しい時も、動物たちはつねに人生の相棒だった。「犬は人間に恋をする」「いじらしい猫の女房」「狸の一家」等、狐狸庵と動物たちとの心あたたまる交流を描く感動のエッセイ三十八篇。

目次

1 犬は人生の相棒
2 猫は面白い
3 猿は恋人
4 私の前世は狸です
5 身がわりになった九官鳥
6 さびしい鳥たち
7 人生を彩る生きものたち
8 植物も心を持っている

著者等紹介

遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923年東京生まれ。慶應義塾大学仏文科卒業。55年「白い人」で芥川賞、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、79年『キリストの誕生』で読売文学賞、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。95年文化勲章受章。96年9月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

26
飼い犬は飼い主に似る、飼い犬は飼い主の鏡というのがしみじみ伝わってくる内容。言葉の細かい意味まで汲まなくても、飼い主のしぐさや周りとの関係から、人間くさいふるまいをすることを覚えていく。2020/05/17

kako

7
遠藤周作といえば、沈黙などシリアスで難しい小説を書く作家さんだと思っていたのでこの本を読んでこんなユーモアのある方だったとは驚きでした。夫に狐狸庵先生シリーズを昔読んですごく面白かったから読んでみたらと言われて図書館で借りてきました。小説家、遠藤周作と彼にはもう一つのキャラクターがありそちらを狐狸庵という名で書いているそうです。文章も流石に上手くとても読みやすく愉快な話に笑ってしまいます。何ともかわいい方だったのですね。2024/03/06

さく

5
犬、猫、小鳥、犀鳥(一時預かり、返した)手なが猿(返した)まで飼った狐狸庵先生。動物たちは我々を遠くから見守ってくれているものの小さな投影だと言い、愛情を持って共に暮らしたことが分かる。だけど昭和時代のオジサンと飼い方なので、全部ご家族にお世話を任せて自分は出かけるんだよね?とかクウちゃんはムッツリ助平とか言ってないで放し飼いはやめようとか思う自分もいる。でも、まあ、パンツを盗んでくる話には大いに笑わせてもらったし狸が憑いてる話も面白かったし、動物は動物らしくという気持ちは分かるので良しとしよう。 2019/09/22

げんなり

3
読書ノートをつけるようになる前、狐狸庵ものをよく読んだ。小学生高学年から中学生の頃だから、ただただそのユーモラスな語り口を好んでいたのだと思うけど、今自分がこの年になると、それなりに失ってきたもの積み上げてきた悲哀などあり、ペーソスなんてのはこんな感じかねなどと思うようにもなった。 犬や猫と暮らすと当たり前のように別離があり、今までの自分のそれを顧みると、やはり負い目のような思いばかり。だから今一緒にいる犬に対しては出来るだけ悔いのないように接したいと思う。 著者の小説も近いうちに読もうと思う。2019/05/14

ねねすけ

2
人に勧められて、今度映画の始まる沈黙でなく、聞いたこともなかった本作を読みました。犬のクロとか、猫のシロとかでてきたりして、その時の動物の気持とかを書いてるんですが、色んな動物を飼ってしまう作者。そしてそれに付き合う家族がほのぼのしいです。 サクッと読めるので、たまにはいいかも。2017/01/10

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