河出文庫<br> 文豪ミステリ傑作選 太宰治集

河出文庫
文豪ミステリ傑作選 太宰治集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309405490
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

人間の存在そのものに解き難い“謎”を抱かざるを得なかった太宰は、誰にも増して本質的にミステリアスな作家であると言えるだろう。だから、ある意味で太宰の作品はすべて、「生れて、すみません」の一語が投げかける深い謎をめぐるミステリ小説なのかもしれない―編者 人間の“原罪”に共感し続けた作家が、哀切なユーモアをこめ描き出す、罪と罰の15の風景。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めがねまる

27
ほぼ10年ぶりの太宰治。「謎」をテーマに集められた短編集。パズルのような謎も犯人探しもないけれど、確かに、どこかに謎を感じる短編群だ。女心の謎だったり、人間の在りようの謎だったり。太宰の語る言葉には真情が紛れているようだけど、あまりにも巧みでフィクションと見分けがつかない。思春期の頃夢中になって読んだ記憶が恥ずかしく、最近離れていたがやっぱり、太宰治は面白い。既読の短編では「魚服記」と「灯籠」が、未読だった短編では「愛と美について」「葉桜と魔笛」「令嬢アユ」が特に好きだ。意外と明るく朗らかで優しい。2017/05/07

おにぎり大好き娘。

6
読書メーターに記録をつけ始めて100冊目の本になると云う事で、太宰治を読む事にした。先日の神保町古書祭で見つけた一冊。短篇が15作。太宰にミステリのイメージは皆無だったのだが読めば成る程、編集の井上氏の言葉を借りて言えば「無意識であるが故に実はより一層に内部化されたミステリ的要素を太宰は持っていたのではないか。」既読の作品が殆どだったが何度読んでも楽しめるのは、太宰が文体で読ませる稀有な作家の一人であるからだろうか。2015/11/15

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