内容説明
驚異の名訳ベストセラー、ついに文庫化!その中巻は、第八十三段「カッコいいもの。本場の錦。飾り太刀。色つきの仏様の木画。…」から―第百八十六段「宮仕え女のとこに来たりなんかする男が、そこでさ、物食べるっていうのはホーント…」まで。
目次
カッコいいもの
セクシーなもの
宮が五節の舞姫をお出しになられるんで、お付きは十二人
細太刀に平緒をつけて
宮中は五節の頃が、もうホントに
無名っていう琵琶の楽器を帝が持っておみえになられたから
上の御局の御簾の前でね
クッソォ!と思うもの
内心ギックリするもん
まいっちゃうもの〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てらこ
17
中巻もやっぱり読みにくい。しんどい。でも面白い。相変わらず癖強めな清少納言のキャラにも、だんだん愛着が湧いてきました。「あたし達って、普段は腹這いになって寝っ転がってたのよね。だって十二単って重いんだもん。」がけっこう衝撃だった。平安時代の絵巻物なんかで見る女性の着物が不思議に広がってるのは、腹這いで寝てるからしい。知らなかった!2020/03/29
なにょう
14
ずーっと昔から好きな本でなんべんも読んでいるが。清少納言さん!好き勝手つらつら書き連ねましたね?なんべん読んでも、完全なる理解にはほど遠い。のと、現代語訳も30年前の現代語訳で令和の今とは距離があり……。★しかし1人の女性が教養でもって宮中社会を渡っていくさまは面白いし、自分もしっかりしなきゃと思う。2021/09/22
もろびと こぞりて
6
せっかく書いたのに消してしまった!読みにくい。生まれる前に出版された本だから仕方がないのかもしれないけど……「ギャルソン」ってなに?2017/08/29
rors(セナ)
5
やはり本文の桃尻語訳は少し読みづらいけれど、相変わらず怒涛の注釈がすごい。平安時代の貴族などの生活をこんなに詳しく簡潔に教えて頂けるとは! 個人的には第百八十段の若い女の子の虫歯を痛がっている姿を見て「ほんと素敵なんだよね♡」はビックリして笑ってしまった。2020/10/11
猫
5
以前読んだときに、上巻よりも読みづらくなったように感じたのだけど、改めて読んでみても同じ感想。理由の一つは多分、宮の言葉も主上の言葉も公達の言葉も、宮に対する清少納言の言葉も、すべてが同じ桃尻調だからじゃないかと思う。「急の物を縫うのに、キチンと縫えました♪て針引き抜いたらお尻を結んでなかったのがクッソォ!だ」というのは、今読んだって全力で肯いてしまう(笑) あと、平安結婚事情の生々しい話と現代から見たら意外な世界も読んで面白かった。2015/05/27