内容説明
ついに公表された戦後最大級の資料―太平洋戦争の勃発時、開戦の最高指導者であった首相東条英機が、“戦争犯罪人”として処刑される前に綿密に書き遺した獄中手記に明快な解説を付す。日米開戦の真実に新たな光りをあてると共に、戦争責任、戦犯の意味を問い直す衝撃の書。
目次
獄中で書かれた二大手記
東条自決前後に何があったのか
第一次大東亜戦争勃発ノ経過
東亜の地は東亜の民族で守る
統帥権の弊害
日米交渉中最後ノ三難点ニ就イテ
何のための日米交渉か
第三次近衛内閣総辞職当時ノ実情
東条内閣発足
真珠湾攻撃ヲ中心トスル諸問題ニ就イテ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
21
東條英機が、“戦争犯罪人”として処刑される前に綿密に書き遺した獄中手記を翻刻したもの。著者の解説もありますがこちらは読まずに(著者の解釈にはあまり興味がない)、私は純粋に獄中手記をひとつの史料として読みました。2014/05/21
鹿之介
1
東條英機の手記と、著者の解説で出来ているが、手記の分かりにくい点を解説しているというわけではないのでそういう意味では手記だけで十分な気もする。時代のせいもあるかもしれないが、著者は東京裁判へは批判的だが、中国などへは日本は悪いことをしたという認識で、最後には香港返還を喜んでいるようなことを書いている。著者によると手記のこれ以上の公開を遺族が望まないということなので残念。2021/02/13
光
1
大東亜戦争は自衛の戦争だと言う根拠が書かれていて、納得出来た。日本が強国になってきたから徹底的に潰されたと思っていたが、白人による人種差別が根底にあるとは、流石白人と思った。遺書を読んで、後の日本のことまで考えていた事が分かり、この人が生きていて下さったらどんなに日本の為に尽力されたことかと悲しくなった。2018/10/29