河出文庫<br> 東条英機の妻・勝子の生涯

河出文庫
東条英機の妻・勝子の生涯

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  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309405056
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

内容説明

宰相夫人から戦争犯罪人の妻へ―夫・東条英機によりそい、昭和の激動期を歩んだ勝子の全生涯を、同じ女性として哀惜と共感をこめて描き切った、感動のドキュメント。九州田川郡の少女時代、女子大生での結婚、満州国時代、宰相夫人から一転してのA級戦犯の妻、そして十字架を背負った長い戦後の歳月…歴史の悲哀を生き抜いた一日本女性の真実を甦らせた力作。

目次

東条家の一番長い日
逃げのびた家族
田川郡川崎町安宅字小峠
花嫁は女子大生
愛と信仰の往復書簡
満州国幻影
宰相陸相かけもち夫人
鉄格子のなかの父
勝者の市ヶ谷法廷
十三階段を昇った夫
七光会
十字架を背負って針の筵
御許へ旅立ち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

父帰る

5
時事通信社62年版。東條英機の妻としての生涯が見事に描かれている。夫妻共々メモ魔。満州での勝子の活躍が輝かしい。また東條英機は、この満州での活躍と実績により宰相へと登る。勝子は質素だが、人の面倒見がよく、おしゃべりが好き。8月15日の宮城クーデターの時の真相が明らかに。勝子の二女の夫は近衛師団参謀で実質リーダーであった。東條英機の自決の訳も分かった。終戦を迎え、一旦は家族全員の自決を覚悟。しかし、東條英機は家族を地方に逃がす。空き家の用賀の東條家を米兵士が物取りを。三男四女を育てた勝子お疲れ様。2015/10/12

駄目男

3
現代史に生きる女性としては稀有な一生だったと思う。 著者は直接本人に会って取材をしているが、かなり東條家に拘りを持っているのか本作を合わせると過去3作品、東條に付いて書いている。 『東條英機の妻・勝子の生涯』 1987年。 『東條英樹「わが無念」 獄中手記・日米開戦の真実』 1991年。『東条英機封印された真実』 1995年。 そういう私も東條に拘ってか3作品とも読んでしまったが、一体に東條とはどのような人物であったか角度を変えて見る必要性から著者同様に興味の尽きない対象だ。 2018/07/27

Yasuhisa Ogura

1
先日、東條英機首相の曾孫の方からお話を聞く機会があり、東條家の内側や戦後に興味をもった。本書では首相の妻勝子夫人を通して、これらの事が描かれている。勝子夫人は、古き良き母親のイメージそのもので、東條首相とは似たもの夫婦のように見える。2人の筆跡も、区別がつかないくらい似ていたという。また、東條家の交友関係は、非常に興味深い。用賀の東條邸には、後に作曲家や学者となる若者たちが下宿していた。当然ではあるけれど、本書に描かれているように東條家にも私生活はあったのである。2021/02/02

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